いざ本番!中学受験の成否を分ける親の作法 「いい受験」を迎えるために必要な備えと心得
また、入試の合否によって表情や行動が変わってしまうのは人間として仕方のないこと。合格すれば、親子で手と手を取って喜びの涙を流すでしょう。しかし、不合格だったときは……?
子どもは不合格だったときの親の顔、表情を深く刻み込みます。「あの時の母の表情が忘れられない」と涙ぐむ大人にもたくさん出会ってきました。中学受験は、合否うんぬん以上に子どもに深いトラウマを残すことにもなりがちです。だからといって、「中学受験はあくまで通過点」的な正論も、先を知らない11〜12歳の子どもにはピンときません。
子どもにいちばん必要なのは、ねぎらいの言葉。結果がどうあれ「長い間お疲れさま。よく頑張ったね」です。中学受験はつい、学力や精神的な成長のみに目がいきがちですが、「自分は1人じゃない」「両親や先生のおかげでここまでこられた」と思える経験こそが、中学受験を豊かで深いものにしてくれます。もちろん、チーム全員でお互いにこの言葉をかけあい、具体的に克服した一つひとつを皆で振り返られればなお良し、です。
「いい受験」を迎えるために
入試が終わると、子どもはあっという間に気持ちを切り替え、本来の小学生らしさを取り戻します。受験から解放された子どもたちの声が小学校の校庭でどれほど明るく響き渡ることか。
一方、いつまでも結果を受け入れられないのは親(とくに母親)の方です。中学受験に対する意味づけは振り返る時期によって異なり、大学入試が終わって「私の中でようやく中学受験が終わりました」と振り返られる方もいらっしゃるほど。
しかし、親の中で折り合いがつかない結果であろうと、子どもの時間はどんどん前に進んでいます。中学受験を通して、お互いを尊重し、思いやる気持ちを家庭内で育めれば、いつか、逞しく成長した子どもが親を救ってくれます。
そんな、結果以上の「いい受験」となることを祈っています。
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