しかしながら、就職とは人生の中における大きなイベントであるばかりではなく、学生にとっては自分の今後を左右する人生における意思決定を自ら下さなければならない最初のイベントです。
であるがゆえに迷わないわけがないのです。
もしはな子さんが去年の段階で第1志望であった商社を選んでいたとしても、今現在、非常に悩んでいることでしょう。「自分の選択は正しかったのか?」と。
働くという未知のことに関するだけでなく、一人前の社会人としての自分自身の人生の最初の一歩を踏み出すための決断ですから、迷わないわけがありません。
万人に当てはまる「正解」はない
私を含め今仕事をバリバリこなしている社会人だって、最初は皆不安だらけだったのです。ですから悩むことや不安に思うことはいたって自然のことです。
きっとはな子さんの不安の背景にあるのは、「具体的事象」に対する不安ではなく、「漠然とした何か」に対する不安です。
仕事を選ぶ、仕事をする。そういったことがはな子さんにとって未知の世界であるがゆえに、漠然とした不安、つまり目に見えないものに対する不安を抱えている状態なのでしょう。
そうなると考えなくてはならないのは、「いかにして不安を最小化するか」です。
人生や人生における選択において万人に当てはまる「正解」はありませんから、不安がなくなることはまずありません。できて最小化するという程度のことです。
「やれるだけのことはやった」と言い切れる自信を自分自身で持てるか否かが、運命の分かれ道です。
現在はな子さんの心のどこかで、自分にとってまだほかに選択肢があるかもしれない=商社が内定取り消しに応じてくれるかもしれない、というかすかな期待感があるがゆえに、迷いが生じているのでしょう。
これも「漠然とした不安」や迷いの一種です。定かではないけれど、もしかしたら、というやつです。この選択肢自体がそもそもなかったのであれば、そういった不安はそもそも生じないはずです。
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