「省エネルギーの潮流」から取り残される日本 ついに中国や韓国よりも遅れてしまうのか

印刷
A
A

パッシブハウスというのは、年間暖房負荷が㎡当たり15kWhという 高性能な建物である。エネルギー消費量は、日本の2020年基準のわずか6分の1程度である。

日本でこんな話をすると「日本とドイツを同じにしてはいけない」などという人がいる。だが、ドイツがどうのこうの言う前に、日本でも方法を輸入し、そういった建物をバンバン建てている人はいるのだ。

日本以外のアジアも住宅の省エネに積極的

パッシブハウスのHPを見てみると、中国約5000㎡、韓国3800㎡、日本2500㎡、台湾1900㎡とすでに、中国がトップに躍り出ている。アジアの国でこれらのパッシブハウスの国際会議が2018年の8月31日、9月1日と 行われた。

ここで発表されていたのは、中国では「2020年までにこれらを20倍にする目標」だった。なんと急速な発展ではないか。

実際、パッシブハウス本部もこの発展に興味を持っていて、2019年の国際大会は北京郊外のウィンドウシティという高性能な木製サッシを大量生産しているところで行われるという。

内訳を見ると住宅よりもオフィスの面積の割合が非常に多い。オフィスのオーナーがエネルギーコスト削減を新しいビジネスのチャンスとして認識している結果か、あるいは国策であろう。 役所などのオフィスも多く含まれていると推測する。

一方、お隣韓国も負けてはいない。ドイツに遅れること10年だが、実は韓国も2030年にすべての建物のカーボンニュートラル化を法律で義務づけている〔2025年に二アリー(ほぼ)ゼロエネルギービルディング化〕。それをバックアップするように、エコ建築で公共建築を作り、普及啓発に努めている。

さらに台湾は日本よりも温暖な気候で知られるが、同様に断熱化をすることでエネルギー消費を抑えようとしている。

次ページCO2削減は単なるエネルギー問題ではない
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
平気で「おにぎり」を買う人が知らない超残念な真実
平気で「おにぎり」を買う人が知らない超残念な真実
三井物産、肝煎りの「ロシアLNG」で正念場
三井物産、肝煎りの「ロシアLNG」で正念場
ファミマと伊藤忠が狙う「セブン-イレブン1強体制」打破の勝算
ファミマと伊藤忠が狙う「セブン-イレブン1強体制」打破の勝算
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT