デキない営業ほど陥る「ダメな質問」の仕方 「イエスかノーか」で聞かねば話は進まない
するとA君は、今まで逃げられ続けたのがウソのように、次々と楽にアポイントが取れるようになったそうです。第一関門であるアポイントさえ突破すると、もともと誠実で感じのよい好青年だけに、スムーズに契約に至ったことは言うまでもありません。
実はA君、これまでは次の約束を取り付けるときに、「いつ頃がいいですか?」と拡大質問をしており、その結果、「こちらから連絡します」と言われそのまま逃げられてしまうという、拡大質問による典型的な負のループにはまっていたのです。
これまで、限定質問がいかに優れているかをお話ししてきましたが、どんなシーンでも絶対に有利というわけではなく、場合によっては拡大質問のほうが有利な場面も多々あります。
「限定質問」が効果を発揮するシーンとは?
まだ初心者のうちは使い分けするのは難しいかと思いますので、限定質問が圧倒的に有利になる場面と、その具体例をいくつかあげてみます。
(1)電話越しの相手が “早々に電話を切ろうとしている”とき
営業「日中よりも、夕方のほうがゆっくりお話しできますか?」
お客さん「そうですね日中は忙しいので」
営業「では、夕方18時頃改めさせいただけますか?」
お客さん「わかりました」
(2)買うか買わないか相手が“迷っている”とき
お客さん「どっちもいいから迷っちゃうなあ……」
販売員「お客様は乾燥肌ですか、脂っぽいタイプですか?」
お客さん「超がつく乾燥肌です」
販売員「でしたら、こちらの化粧水が保湿力が高く断然おすすめです」
お客さん「じゃあ、それにします」
(3)社内会議で“話がまとまらない”とき
スタッフA「最近、会員サイトの使い方が難しいというクレームが殺到しています」
スタッフB「僕もIT系は詳しくないからなあ。外注頼むと高くつくし……」
スタッフC「私も、IT関連はまったくわからないですね……」
スタッフD「では、今後こういう問い合わせが来たときのためのルールをお作りしますので、それを見てご意見いただけませんか?」
すでにお気づきかもしれませんが、二者択一、または、イエスかノーかで、簡単に答えることができる限定質問は、出会ってまもない(関係が薄い)相手と次のアポを取るときや、急いでいる相手に決断させるとき、その分野について相手の知識が薄く話がまとまらないときなどに圧倒的に有利です。
せっかく出会いのチャンスが訪れたのに、質問の仕方1つで、次につながらないのはもったいない話です。
口下手であれ、自己主張が苦手であれ、物静かなタイプであれ、質問方法を少し意識的に変えてみるだけで、テレアポでも対面でもまるで魔法にでもかかったかのように、アポイントが取れる確率はもちろんのこと、成約率も格段に上がるはずです。
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