デキない営業ほど陥る「ダメな質問」の仕方

「イエスかノーか」で聞かねば話は進まない

なかなかアポを取れない営業マンは、最初から「拡大質問」をしがちです。拡大質問とは「オープンクエスチョン」とも呼ばれる質問手法で、シンプルに言うと、「相手に自由形式で答える権利を与える質問手法」と言ったところでしょうか。

たとえば、中古車のセールスマンが、商談の進んでいるお客さんに対して、契約(クロージング)を迫ろうとした矢先に、「今日はこれからちょっと予定があるのでまた今度……」と言われてしまったとしましょう。

こんなとき、売れない営業マンは「ではいつ頃がよろしいでしょうか?」と言ってしまうのです。すると、お客様は決まってこう言うでしょう。

「また改めてこちらからお電話します」

その後、電話がかかってくることは少ないというのが、私の経験則です。これが、典型的な拡大質問による失敗例です。

一方、デキる営業は、こんな時、どういう質問を投げかけるのでしょうか?

限定質問でアポイントにこぎつける

拡大質問の対義語として、限定質問(クローズドクエスチョン)があります。「二者択一」または「イエスかノー」で、相手が簡単に答えられる質問です。

いとも簡単に、次から次へとアポイントにこぎつける営業マンをよくよく観察してみると、必ずと言っていいほど、この限定質問を使って、第一関門であるアポイントにこぎつけているケースが多いです。

前々からほしい車があり、寝ても覚めてもその車が頭から離れない状況の人がいたとします。ある程度、お金が貯まったので見に行ったものの、いざとなると、せっかく貯めたお金を使うことに躊躇してしまうはずです。大きな買い物をするときは誰しもこのような心理状態に陥るのは当然です。

迷いに迷ったあげく、その場で決断する勇気もなく、何時間も営業マンを付き合わせたことを申し訳なく感じ、そこでこのように言うのです。「今日はこの後予定があるので、また今度」。

その時に、デキる営業はたとえばこんなふうに言います。

営業マン「今週の土日はご在宅ですか?」

お客さん「そうですね」

営業マン「土曜か日曜に、この続きをお電話させていただきたいのですが、どちががよいでしょう?」

お客さん「日曜のほうが助かります」

営業マン「午前と午後ですと、どちらがご都合よいですか?」

お客さん「午後からだと比較的いつでも出られます」

営業マン「では、日曜の15時頃に改めてお電話させていただきますね」

お客さん「よろしくお願いします」

このように限定質問を重ねることで、とんとん拍子に話が進むことが、実際の営業の世界でよく起こりうるのです。

次ページなぜ「限定質問」をすると有利なのか?
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