地方銀行買収やリテール再開の可能性はない

米金融大手シティグループ日本代表に聞く

「日本市場にはまだポテンシャルがある」と語る、シティグループ日本代表のリー・ウェイト氏(撮影:梅谷秀司)
アメリカの金融大手・シティグループが日本市場で攻勢をかけようとしている。2015年にリテール部門を三井住友フィナンシャルグループに売却し、法人向けビジネスに特化したが、日本企業の活発な活動を背景に、今後も意欲的なビジネス拡大を模索している。2018年8月にはシティ本社のマイケル・コルバットCEOの「側近」であるリー・ウェイト氏が日本代表に就任。日本の金融市場の発展可能性と同社の今後の戦略について聞いた。

フィンテック企業の脅威はゆっくりと

――ウェイト代表は、シティ本体のマイケル・コルバットCEOの側近の1人です。現在、シティをはじめとした大手金融機関が直面している危機とは何でしょう。やはり、アマゾンやグーグルといった異業種のディスラプター(破壊者)を強く意識しているのでしょうか。

確かに、ある程度の危機感を持っているが、それが危機的な状況につながるような環境ではないと思っている。短中期的には、彼らと直接競合するというより、パートナーシップを通じての展開になると思う。

われわれは銀行であり、非常に厳しい規制の下に置かれ、非常に大きなバランスシート上のコミットメントも抱えている。現在台頭しつつあるフィンテック企業は、こういう厳しい資本や規制に縛られたくないと思う。彼らとわれわれ銀行がパートナーを組むという形で当面進んでいくと思う。

――シティグループがその典型だと思いますが、銀行の歴史を振り返ると、コンシューマー部門と商業銀行部門、投資銀行部門のすべての機能を持ち、メガバンク化してきました。今後、メガバンク化した金融のあり方が変わっていく可能性はあるのでしょうか。

それはよくわからない。コンシューマー部門も商業銀行、投資銀行の部門も、それぞれ特有の顧客ベースを持っており、顧客に合ったニーズを提供している。このような形でセグメント分けされた構造自体は良いものだと思っており、変わる必要はないと思う。

ただ、フィンテック企業の脅威は徐々に起きてくるだろう。決済業務ではフィンテック企業が台頭し、かなり競争が激しくなっている。一方、商業銀行部門はそこまでいっておらず、投資銀行部門となると、まだ全然。もう少し時間がかかるだろう。

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