早稲田・社会科学部が人気上昇する背景事情 同じ大学内での併願75パターンを比較

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看板学部の変化は立教大でも起きている。かつて経済学部の中にあった経営学科は、06年に経営学部になった。座学だけではなく、企業と連携した実践的な教育を取り入れている。

「入学式のころに1泊2日のキャンプをして、企業の課題解決に取り組んでもらいます。そのため、入ってすぐやる気にあふれています」(立教大の担当者)

「国際主義」に重きを置いたグローバル学部が高評価

関西の同志社大では商学部の人気が高い。国際化も進めていて、11年にグローバル・コミュニケーション学部、13年にグローバル地域文化学部を開設した。新しい両学部は偏差値が高めで、入学比率も既存の学部をだいたい上回っている。

同志社大学学内W合格入学比率 ※偏差値および入学比率は東進ハイスクールの2018年データ(画像:週刊朝日)

ここまで見てきたように、併願パターンは大学同士でも学内でもいろいろある。偏差値が実力より高め、低めを含め、3~10学部を受けるのが一般的だ。年明けからは私立大の入試が本格化し、3月には国公立大の合格発表もある。幅広く受けて一つでも合格すれば弾みがつく。実力を発揮できれば、一度に複数校合格することも夢ではない。

入学先をどうするのかは「究極の選択」だが、選ぶ権利があるのは喜ばしいことだ。選ぶのはあくまで受験生で、親はアドバイス役に徹する。受験は数年先でも、大学・学部選びは早くから始めておいて損はない。今回紹介した併願パターンを参考に、納得できる選択ができるよう、いまから情報収集しておこう。

(文・『週刊朝日』吉崎洋夫)

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