英語で「OK」をよく使う人が知らない真の意味 全然「オーケー」じゃない場合もある

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もう1つ、ちょっと気をつけたい表現の例があります。日本語で「大変興味深いお話ですね」と返すことがありますが、これはこちらが前向きな場合もありますが、時としてあまり関心がない場合にも使われます。ニッコリ笑って「大変興味深いお話ではありますが……」と続く場合ですね。

日本語をわかっている同士ならば「ああ、この方は丁寧に断ってきているのだな」とわかります。よく英語はYes/Noがはっきりしている、と言う人がいますが、実は英語にも結構日本語のように微妙なニュアンスの言い方があります。

OKは必ずしもポジティブな意味ではない

たとえば、ビジネスで外国人が何か提案をしてきたとしましょう。あなたは内心「この提案は受けられないな……」と思っていますが、相手との関係もありむげに断れない。このとき、とりあえず相手の気分を害さないように「Good idea」と言うのと、「Interesting idea」と言うのではかなり意味が違います。

前者はかなり前向きなトーンが含まれていて、こう言われると相手としては、「やった!了解してくれた!」と思っている可能性があります。一方Interestingは先に言った「大変興味深いお話ですね」とほぼ同じで、Interesting(興味深い)という意味の割には興味のあるなしをあまり強く表現していません。

なんとなくはぐらかしたいようなとき、場合によっては少し批判的な意見があるときにInterestingを使います。海外との交渉は一度誤解が生じると信頼関係にキズが付き、関係修復にはさらに時間がかかることが多いです。「Good idea」を使うときは十分に注意したいですね。

もう1つ、よく勘違いされるのが「OK」です。

たとえば英語で「明日は駅で待ち合わせしよう」「OK」という会話を交わした場合、このOKの意味は私たちが日本語で使っているOKとまったく同じ意味です。

しかし、「あそこのレストラン味はどうなの?」「OKだよ」という場合、「かろうじて合格点だ」というニュアンスになってしまいます。レストランの味ならまだいいですが、これがたとえば誰かの仕事ぶりを聞いている場合など、「仕事がよくできる」ではなく、「なんとかできている」という評価をしてしまったりすると、思わぬ問題に発展しかねません。

誰もが日常気軽に使うOKですが、結構気をつけたい言葉なのです。英語にはGood、Very Good、Great、Excellentなど、何かをほめる場合の語彙が豊富です。ではどのくらいからがExcellentでどのくらいがGoodなのか、正直これは英語圏の中で長く生活していないとわからない感覚ではないかと思います。

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