前田裕二氏「GAFAには、弱点があると思う」

「精神の奪い合い」が次世代ビジネスの主戦場

気鋭の起業家、前田裕二氏が見いだした「GAFAへの勝算」とは?(撮影:風間仁一郎)
Google、Apple、Facebook、Amazon――GAFA。現在の世界で最も影響力があるこれら4社の強さの秘密を明らかにし、その影響力の恐ろしさを説く書籍『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』がいま、世界22カ国で続々と刊行され、話題を集めている。
「GAFAには大きな隙・弱点があると思っています。端的に言うと、彼らは、”精神”を奪えない。これから、所得や時間を奪う時代から、”可処分精神”を奪い合う時代に入っていくという強い仮説を持っています。そんな中で、日本人が持っている深い慈愛や思いやりなどといった”心”のパワーこそが、GAFAの覇権にわれわれがヒビを入れるためのハンマーになると思っています」
アーティストやアイドルなどの配信が視聴でき、さらに誰でもすぐに生配信が可能な双方向コミュニケーションの仮想ライブアプリ「SHOWROOM」を運営、新刊『メモの魔力』(幻冬舎)が話題となっている若手起業家、SHOWROOM株式会社代表取締役・前田裕二氏が見通す今後の世界とは?

GAFAには大きな隙がある

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』を読んで、GAFAの弱点が少し見えてきた気がします。著者のスコット・ギャロウェイ氏は、さまざまな角度から警鐘を鳴らしていますが、僕も「GAFA最高!」とは特段思っていませんし、必ずしも未来永劫GAFAが覇権を握り続けるとは思いません。むしろ、僕らが倒していこうと常々本気で考えています。

長い商いの歴史において、企業は今までいろいろなものを奪い合って富を得てきました。まずいちばんシンプルなところでは、顧客のお金。企業群が、「誰がいちばん、お客さんの財布からお金を払ってもらえるか」というレースをする。つまり可処分“所得”を奪い合うわけです。

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』は、12万部のベストセラーとなっている(画像をクリックすると特設サイトにジャンプします)

次に、「誰がいちばん、お客さんに時間を割いてもらえるか」という、可処分“時間”の奪い合いへとレースは移り変わってきています。僕らは、Google検索するときに、お金を払っていないですよね。それでもここまで大きな企業価値を作れる。これは、人の時間を奪っているプレーヤーが価値を持つようになった証左です。当然ですが、テクノロジーの進化によって、奪った時間を広告で大きくマネタイズできるようになったことが変化の背景にはあります。

そして、次はどんな変化が僕らを待ち受けているのか。僕の見方では、この後に、可処分“精神”を奪い合う時代がやってくると考えています。ここからがポイントなのですが、アップルもグーグルもまだ、可処分"所得"や"時間"のところで止まっていて、"精神"を奪える主体にはなりえていない。GAFAの弱点は、まさにここにある。

次ページ可処分精神を奪った者が勝つ
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