日経平均7日続伸、実は「ボックス圏の動き」? 米中懸念の緩和で買い戻し、一時は300円超高
[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は7日続伸した。米中首脳が追加関税を一時的に見送ることで合意したことを受け、貿易戦争に対する懸念が和らいだ。ショートカバーが誘発され、日経平均は一時300円を超す上昇。取引時間中としては10月18日以来、1カ月半ぶりの高値を付けた。
騰落率は日経平均が前週末比1.00%高、TOPIXが同1.30%高となった。東証33業種中、空運を除く32業種が上昇。原油相場の上昇で石油関連株が買われたほか、海運、自動車など景気敏感セクターの上げが目立った。
大型株で構成するTOPIXコア30は1.50%高。投資家の不安心理を示すとされる日経平均ボラティリティー指数<.JNIV>は17ポイント台まで急低下し、10月4日以来、2カ月ぶりの低水準を付けた。
日経平均は11月8日の直近高値(2万2583円43銭)を上回ったが、連騰による短期的な過熱感が上値を圧迫した。為替面でのサポートも乏しく、大引けにかけては高値圏でもみあいを続けた。
岡三証券・日本株式戦略グループ長の小川佳紀氏は「先週からイベント前にもかかわらず買い戻しが入っていた。9─10月のイレギュラーな価格帯を除けば、日経平均は2万1500円─2万3000円のボックスの中での動きが続いている。上下に大きな方向性が出ている感じでもない」と話す。
個別銘柄ではトリケミカル研究所<4369.T>がストップ高。同社は30日、2019年1月期の連結営業利益予想を上方修正すると発表。これを材料視した買いが集まった。日本と台湾で最先端の半導体や光ファイバー向けの化学材料が好調に推移しているという。
半面、トップカルチャー<7640.T>が軟調。30日発表の通期業績予想の下方修正を嫌気した。18年10月期の連結純損益予想を従来の8億6700万円の赤字から13億8400万円の赤字に見直した。レンタル販売用CD・DVDなど主力部門の既存店売上高が目標未達となった。
東証1部の騰落数は、値上がり1579銘柄に対し、値下がりが472銘柄、変わらずが68銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22574.76 +223.70
寄り付き 22629.39
安値/高値 22550.29─22698.79
TOPIX<.TOPX>
終値 1689.05+21.60
寄り付き 1687.77
安値/高値 1682.61─1696.14
東証出来高(万株) 134078
東証売買代金(億円) 24306.89
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