日本人はなぜ「レッドオーシャン」で戦うのか

「ゆるキャラ」「B級グルメ」…どこも皆同じだ

そして、なんといっても、他の人がやっていることをやりたがる日本人の特異性。これは実は官だけでなく民間でも同じで、人がやらないことをチャレンジする人は本当に少ない。

日本全国でB級グルメをやったら過当競争になることは明らかなのに、人のやっていることをすぐやりたがる。ハロウィンにしてもそうですが、みんなが渋谷に来るから渋谷に集まるわけですよ。「みんなが渋谷に来るから俺は品川がいいや」、という奴がいない。とにかく人のやっていることをやるのではわざわざ競合に飛び込んでいくようなもので、どうしてブルーオーシャン(人が誰もやっていない競争の全くない世界)に飛びこむ人がいないのか、不思議でなりません。

ブルーオーシャンだからこそできること

そこへ行くと、岩手県紫波町のオガールプロジェクトでは10年以上も話が前に進まなかった岩手県フットボール協会の公認グラウンドを作り、日本で最初のバレーボール専用体育館(オガールアリーナ)を作ったわけです。

そりゃ、こんなもんブルーオーシャンですから、独占です。もちろん綿密な市場調査もし、さまざまな分析のうえに成り立っているプロジェクトですが、キーになっているのは「ブルーオーシャン」ということ。繰り返しますが、何せ独占ですから、営業努力をすれば1年目から黒字となります。全日本のチームもVリーグのチームも頻繁に合宿に来てくれ、今年の世界大会ではついにカナダのナショナルチームの合宿所となりました。

これは2020年東京オリンピックの海外チーム誘致のステップとしては最高の布石になりました。思えば私とオガールベース社長の岡崎正信氏はわざわざ、ブラジルで開かれていた2016年のリオデジャネイロオリンピックまで出かけ、誘致活動を開始したのです。

ここで勝負を分けたのはやはり「日本で唯一といっても過言ではないバレーボール専用コート」があるということ、そしてやはりこの「東洋経済オンライン」でも連載をされている、「日本の断熱王」こと、竹内昌義先生の断熱によるエネルギー消費削減による環境対策です。すでに紫波町は東京オリンピックのホストタウンのひとつでありますが、このオガールアリーナがあれば、バレーボールでの東京オリンピック直前の事前キャンプ地としても、必ずや選ばれることでしょう。

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