「探検家」の真実を一体どれだけ知ってますか 蘊蓄100章でたどる未知の開拓者たち

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未知の世界を切り開いてきた探検家たちの歴史と実像とは?(写真:pixdeluxe/iSTock)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「探検家」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
この連載の一覧はこちら

01. 「探検家」とは、探索すべき余地が残されている未知の領域に直接赴き、調査などをする人々のこと

02. その目的は、軍事や商業、学術、旅行、宗教的なものまでさまざまである

03. 古代~中世にかけ、探検家は個人的な存在であり、組織的・計画的な援助はあまり行われていなかった

04. 古代エジプトのネコ二世の命でアフリカ周航が行われたというが、当時の探検家の名はほとんど記録がない

05. 紀元前5世紀にはカルタゴの航海者ハンノが西アフリカの象牙海岸付近まで航海した記録が残っている

06. 7世紀には唐代の訳経僧だった玄奘三蔵が中国~インドを往復。『大唐西域記』という旅行記をまとめた

07. 10世紀にはヴァイキングのレイフ・エリクソンが現在の北米大陸に到達していたことも明らかになっている

08. 『東方見聞録』で知られるヴェネツィアの商人マルコ・ポーロは、13世紀にイタリア~中国を往復

09. 14世紀には北アフリカのベルベル人イブン・バットゥータがアジア・アフリカ探検を行っている

「大航海時代」は国の威信をかけて探検

10. まだ交通が発達していないこの時代、彼らの探検は商業や宗教が目的で、国家戦略でない点も共通している

モノ・マガジン12月2日号(11月16日発売)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

11. 15世紀にモンゴル帝国が衰退すると強力な官僚・軍事機構を持つオスマン朝トルコが地中海の制海権を獲得

12. 地中海のはずれでイスラムの圧迫を受けていたポルトガルとスぺインは新たな交易ルートの開拓を目指す

13. 15世紀半ばには頑丈なキャラック船やキャラベル船が建造され、羅針盤も伝来。外洋航海が可能になる

14. 民族主義が沸騰し、諸国に先駆け強力な国王中心の中央集権制度を確立した両国は競って海に乗り出した

15. 次第に後退するイスラム勢力を追うようにポルトガルとスペインが進出したのはアフリカ沿岸であった

16. こうして15世紀半ば~17世紀半ばまで続く欧州の「大航海時代(大探検時代)」が幕を開けた

17. 先代の探検と異なるのは、国家的、商業上の戦略として欧州各国の有力なパトロンが探検家を支援したこと

18. なかでも特に知られるのが、大航海時代の初期にパトロンとして活躍したポルトガルのエンリケ航海王子だ

19. 自身は航海したことはなかったが、数々の探検家を支援し、当時未知の領域だったアフリカ西岸を踏破させた

20. 1419年には王子が派遣したジョアン・ゴンサルヴェス・サルコらがマデイラ諸島を発見し植民地化を進める

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