かつて1年が354日だったのを知っていますか 暦にまつわる基礎知識を蘊蓄100章で全網羅

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現代の暦は16世紀に制定されたグレゴリオ暦を使用している(写真:olm26250/iStock)  
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「暦(こよみ)」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
この連載の一覧はこちら

01. 「暦」とは時間の流れを年、月、週、日といった単位にあてはめて体系づけたもの

02. また、1年間の月日、曜日、祝祭日、干支、月齢、日の吉凶などを記したもの

03. 英語では「calendar」「almanac」

04. 「calendar」は、毎月の最初の日を宣言するという意味をもつラテン語「kalendae」が語源

05. 「こよみ」の語源は「日読み(かよみ)」との説が一般的

06. ほかに、歳月日時を細かく数えることから「細読み(こまよみ)・小読み」を語源とする説など

07. 暦は、太陽暦、太陰暦、太陰太陽暦に大きく分けられる

08. 「太陽暦」は地球の公転周期を根本に置いた暦法。地球が太陽のまわりをひと回りする期間を1年とする

09. 「太陰暦」は月の運行=月の満ち欠けの周期である「朔望(さくぼう)」を基準にした暦「太陰」は月のこと

10. 月が地球の回りを一周する時間は平均すると29.530589日(29日12時間44分3秒)

モノ・マガジン12月16日号(12月1日発売)。大特集は「地球最後のミラーレスカメラ」です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

11. 太陰暦は1カ月を29日あるいは30日、1年を12カ月と定め、1年(12朔望月)は354.367日。実際の季節の移り変わりよりも毎年約11日短くなる

12. 「太陰太陽暦」は、太陰暦に季節変化などの太陽暦の要素を取り入れてつくられた暦

13. 太陰太陽暦では2~3年に1度は「閏月」を設けて13カ月ある年を作り、季節と暦を調節した

14. 古代ヨーロッパでは日照時間の最も短い冬至が1年の起点、日照時間の最も長い夏至が1年の頂点だった

人類最古の太陽暦の成立は古代エジプト時代

15. 古代エジプトではナイル洪水を予測するため天文学が発達、1年を365日とする人類最古の太陽暦が成立した

16. 古代エジプトの太陽暦は、ナイル増水の頃に太陽とシリウス(おおいぬ座の1等星)が同時に昇る偶然の発見から成立したもので「シリウス暦」とも呼ばれる

17. 1年を365日とするシリウス暦では、1カ月30日を12の月に分け、余った5日を12月に入れて35日とした

18. ローマの初代王ロムルスは、1年が10カ月(304日)の暦を作り、残りは冬の期間として数えないこととした

19. 紀元前600年頃、ローマの2代目王ヌマが太陰暦を採用。29日と30日を交互に繰り返し12カ月を1年とした

20. ヌマ暦は1年355日で約10日短いため、数年に1回閏月を挿入して、月と季節を一致させた。この暦はカエサルが太陽暦に改正するまでの約650年間使用された

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