生意気すぎる部下を掌握する社内政治のキモ 正面を切って戦い続けるのは不毛なやり方だ

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自分だけの力では限界があります(写真:golubovy/iStock)

2018年6月に働き方改革関連法が成立しました。

「働き方改革」とは、これまでの働き方を新しい働き方に変えようという考え方で、労働時間ではなく、成果主義で評価する体系に変え、より少ない時間で付加価値の高い仕事をするように労働者の仕事の仕方を変えることです。

まとめると、働き方改革では、主に現場で次の3つの問題が生じ、これらが部下を追い詰めます。

◎時間をかけずに高い品質のアウトプットを求められる
◎付加価値の高い仕事で新しい事柄に取り組む必要がある
◎新しいことを通すための社内調整の増加

働き方改革自体は、個人的には生産性向上に寄与するのでよいことだと思います。しかし、仕事の現場には重い負荷となります。部下を正しく指導できなければ、部下には精神面、肉体面で多くのストレスがかかり、追い詰めることになります。

部下に自分のアタマで考えさせない指導

そこで大切なのは、リーダーは部下の自主性、裁量に任せて仕事を進めるのではなく、進め方、作戦を自ら考え、部下に説明し、それに応じて行動することを部下に徹底しておくことです。

拙著『社内政治力』でも解説していますが、人によっては「部下に考えさせて、やらせてみて、失敗させて、その都度上司が修正して紆余曲折の結果成果を上げさせ、身体で覚えさせる」ことが大事だと言う人がいます。これは時間がたっぷりある時代には正しかったと思います。

しかし、スピードが要求され、人手が少ない、部下の指導時間に余裕がない今の時代には非効率です。私の体感では10年前と比べて要求されるスピードは5分の1くらいになっており、当時のような余裕を持った指導はできなくなりました。

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