最多動員のプロ野球、球団をどう変革するか PLMに求められるファン拡大の役割とは?

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さらに、根岸氏は「ライトなファンの獲得とともに、プロ野球球団の”空白地帯”の人たちにネットでの観戦環境を提供することで、ファンをさらに増やしたい。また球場に来ていただくと入場ゲートから客席まで、そして飲食店までと歩く距離が増える。

ほかにもスポーツを観戦することで脳や身体が刺激され、認知機能や抑鬱状態などへの影響の研究も進んでいる。スポーツファンを増やし楽しむ人が増えれば、病気の罹患者の減少や認知症予防を実現し、国民医療費の抑制にも貢献できる。何よりスポーツは、人々を笑顔にする。スポーツに携わる人が増え、人々の幸福度向上の一翼を担えたら嬉しい」と自説を披露した。

さらに、「12歳までに球場へ足を運んだこどもは、成人後により多く球場を訪れるようになるというデータもある」と述べ、こどもたちへの野球普及の重要性を強調した。

求められる連携強化

パ・リーグ各球団は試合入場者数増加を目指して事業を展開しつつ、PLMはファン層の拡大とスポーツ経営人材獲得などを通したパ・リーグ活性化に向けた取り組みを進めている。

そして、スポーツビジネスの発展を実現するためには、スポーツ業界とビジネス知識の両方に精通したスポーツ経営人材の”獲得”のみならず、”育成”にも本腰を入れる必要がある。

そのために今後は、パ・リーグとスポーツ業界、そして大学などの教育機関、国・自治体・他の産業などとの連携が重要になるだろう。

パ・リーグとステークホルダーの連携強化を、パ・リーグ活性化を含むスポーツビジネス発展のための第一歩としたい。

大塚 良治 江戸川大学准教授

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おおつか りょうじ / Ryouji Ohtsuka

1974年生まれ。博士(経営学)。総合旅行業務取扱管理者試験、運行管理者試験(旅客)(貨物)、インバウンド実務主任者認定試験合格。広島国際大学講師等を経て現職。明治大学兼任講師、および東京成徳大学非常勤講師を兼務。特定非営利活動法人四日市の交通と街づくりを考える会創設メンバーとして、近鉄(現・四日市あすなろう鉄道)内部・ 八王子線の存続案の策定と行政への意見書提出を経験し、現在は専務理事。著書に『「通勤ライナー」 はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)。

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