ミドルエイジクライシスを侮ってはいけない 40代になったら心がけるべき3つのこと

特に今まで抑圧された環境にあったり、自己実現の機会を逃してきてしまった方などは、「自分の人生はこのままでよいのだろうか」という不安、「自分はこれで幸せなんだろうか」という現状への不満、「やりたいことがまだまだある」「このままでは終われない」という焦りが重なり、現状を変えたいという強い衝動に駆られる傾向にあります。

具体的には、離職、離婚のように大きく環境の変化を伴う行動に出やすくなるのです。しかし、気持ちは動いても「どうにもならない」という現実を突きつけられて、葛藤が起こることも多くあります。

次のステップへの原動力に変えるためには

強い衝動がかなわない場合や、気持ちの整理がうまくできない場合、仕事を無責任に放棄したり、一時的な不倫で現実を逃避したり、うつ状態に陥るケースもみられます。そうならないため、思いを次の新たなステップへの原動力に変えるために必要なことをお伝えしたいと思います。

これまで多くのことを我慢してきたり劣悪な環境に身を置いていた責任感の強い人は、自分が傷つかないための防衛策として、自分で自分の気持ちにふたをしがちです。理不尽なことが多い社会人になれば、なおさらそのほうが楽なので、自分の気持ちに意識を向けないようにしてしまうのです。

この状態を長く続けてしまうと自分の気持ちを把握することが困難になります。ですから、自分の気持ちとまずは向き合う意識を持ちましょう。「何を感じているのか」「どう思ったのか」「どうしたいのか」など、気持ちの動きや欲求に向かい合って、自分で自分を把握することが大切です。地図でいう「現在地」の確認です。これをつねに心がけていきましょう。

価値観は、健康状態、職場環境、立場、家族構成などによって、変わっていくのが当たり前です。「こうでなければ」「こうあるべき」という思いが強い人は、その変化に対応しにくく、自分で自分を追い詰めやすくなります。

たとえば、今は目標を達成するために「仕事」が最優先、あるいは子どもが小さいために「家庭」が最優先といった具合に、その時々で変化するものなので、「今、自分にとって何が最優先事項か」を自分自身で把握することが必要です。

価値観を柔軟に変容させていかないと、精神的に潰れる原因になってしまいます。

価値観の見直しができると、選択を迫られたときに、何を基準に選んだらいいのかを明確にできるのです。