三菱「アウトランダーPHEV」大改良で得た果実

力強さもEV航続距離も使い勝手も増した

通常は前後にそれぞれ搭載されたツインモーターでEV走行を行い、バッテリー容量が減少したらエンジンを始動させて発電するという、わかりやすく言ってしまえば日産自動車のノートやセレナの「e-POWER」シリーズと同じシリーズハイブリッドと呼ばれる仕組みを持っているのだが、モーター走行が苦手とする高速走行ではエンジンが駆動に回り、モーターはアシストに徹するという、プリウスのようなパラレルハイブリッドモードに切り替わるシステムとなっている。つまり、モーターとエンジンのそれぞれ得意な部分を使えるようになっているのだ。

もちろん「プラグイン」であるから、外部から走行用バッテリーを充電することは可能だが、クルマ自身が発電機となるエンジンを持っていることから、一切充電をしなくても全く問題はないという、まさにEVと内燃機関車のいいとこどりをしたような車種と言える。

そして肝心の走りだが、モーター特有の瞬時に立ち上がるトルクとレスポンスで、アクセルの入力に対して素直にクルマが反応してくれる。ひと昔前にハイチューンな高性能エンジンを「モーターのようなレスポンス」と表現することがあったが、まさにそのものと言えばいいだろうか。

さらに前後に独立したモーターを持つことで、きめ細かな4輪制御をしてくれるため、2トン近いSUVとは思えないシャープなコーナリングも楽しむことができる点も、ランサーエボリューションで培った技術が遺憾なく発揮されている部分だ。

今回の大幅改良で何が変わった?

と、このように従来型でも高い完成度を誇っていたアウトランダーPHEVではあるが、今回の大幅改良ではプラグインハイブリッドEVシステムの主要構成部品の約9割を改良するというほぼフルモデルチェンジと言ってもいい改良が施されている。

まずは駆動用バッテリー容量が増大され、最高出力は10%アップ。リアモーターの出力も約12%向上し、ジェネレーター出力も約10%アップしたことで、EV走行できる航続距離も従来型の60.8kmから65.0kmへと伸長している。

次ページ発電効率と走行時の効率の両方が向上
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