「英文法の誤り」と「知的レベル」の密接な関係

トランプ大統領の英語も間違いだらけ

何かと物議を醸す発言の多いアメリカ・トランプ大統領。言葉の使い方そのものまで批判にさらされている(写真:Leah Millis/REUTERS)
日本語の崩れた表現がときに批判の対象になることがあるように、英語でも「文法的に正しくない表現」に対しては厳しい視線が注がれることがある。グローバルに活躍する日本のビジネスエリートにとっても、「正しい英語」に関する知識は不可欠といえるだろう。そこで本記事では、英語学と英語教育を専門とする上智大学の池田真教授に、英語の「規範文法」についてわかりやすく解説してもらう。

 

日本語には「ら抜き言葉」というものがある。「見られる」「来られる」「食べられる」というべきところを、「見れる」「来れる」「食べれる」と短縮する言い方である。テレビ番組で誰かがこの表現を使っても、テロップには「ら」を補った形で表示される。文字として「ら抜き言葉」を表示するのがためらわれるのと、言葉使いにうるさい視聴者からの苦情を避けるためであろう。

「規範文法」は日本語にも英語にもある

このように、日常的には使われるが、文法的に正しくないという理由で、時に感情的な反応を引き起こす規則を「規範文法」という。最近の例を示すと、「~でよろしかったですか」(まだ何も言ってない!)、「ほぼほぼ」(重ねるんじゃない!)、「全然~する」(あれ、肯定だったの?)、「これ大丈夫ですか?」(必要かってこと?)などの類いである。

以上の日本語の例は、昔はなかった用法のため、特に年配の人にとって違和感が生じるものである。英語の場合は、そのような若者言葉由来のものもあるが、200年以上も続く伝統的規則が多くあり、それに対する拒否反応も強い。

よく知られているのは、「to clearly explain」「the person I spoke to」「Who do you trust?」「less trees」「I don’t have nothing.」などの表現だ。いずれも、日常会話ではごく自然に使われるが、これらは、いわば英語における「ら抜き言葉」である。

それぞれ、正しい表現はどのようになるか、おわかりだろうか?

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