※ 過去の対談はこちら:
(3) カギの暗証番号を忘れた日本の外交
北との国交正常化に向けて
ムーギー:猪木さんが本当にすごいなと思うのは、政治的にいちばんリスクのある、いちばん反発をくらう問題に関して、周りの反対を無視してどーんと持論をおっしゃるところです。
猪木:ただ、反対はほとんど一部ですよ。頑張ってくださいとか言う大衆もいます。選挙戦の中でも、「このままでは日本が危ない」という危機感を有権者に伝えました。
ムーギー:猪木さんが「日本が危ない」と思われるのはなぜですか。
猪木:ゆとり教育の問題もそうですし、今回の原発問題にしても、ウソばかりじゃないですか。ウソだらけで真実がない。
ムーギー:北朝鮮との国交正常化に関しては、落ち着きどころとしては、現実的にどのあたりだと考えてらっしゃいますか?
猪木:まず北朝鮮の羅津(ラジン)という経済特区とケソン団地を通じて、経済面から、北朝鮮への影響力を高めることですね。これは、合法的であるかどうかグレーな領域ですが、そもそも「白か黒か」のきれいごとだけで考えること自体が、今の日本が抱える思想的な問題です。
ムーギー:これはいいことおっしゃっています。
猪木:ユッケの問題もきれいごとばかり言うことの弊害です。
ムーギー:あれバカらしいですね。
猪木:バカらしいでしょう。ユッケを禁止したことで、相当な数の焼肉屋さんが潰れてしまったんですよ。
ムーギー:もう役人さんは、どんどんビジネスを潰すことばっかりしますよね。
猪木:ユッケの禁止を決めた役所の人間なんか、表に出ないでそのうち配置転換で異動してしまう。いったい誰が後の責任を取るんだという話で。今は、一部、ユッケを出せるようになっていますが、そんなの誰も知らないでしょう。
ムーギー:今、ユッケ食べられるんですか?
猪木:ほんの一部だけですが。
ムーギー:レバーは今も食べられないですよね。
猪木:レバーはまだだめですね。
ムーギー:国は規制ばかりを作って、国民に迷惑かけますね。
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