最近、夕方から夜に仕事を入れることが増えた秀海さんが、21時ごろに帰宅すると、待ち構えていた陸くんがぱっちり目を開けて、うれしそうに走ってお迎えにいく。寝かしつけ時に、お父さんが帰宅する音で子どもが目をさます、というのは実によく聞く悩みなのだが、2人目が生まれて生活が慌ただしくなる前に、せめて陸くんの睡眠リズムを整えておきたい、というのが夫婦共通の考えだった。
夜に何をしたいのか、陸くんに聞いてみた
安東家の家族会議を始める際には、大きめの模造紙を使った。小さな子がずっと会議に集中できることはまずないので、自由に遊んでもらいつつ、陸くんが途中で参加しやすいように、色鉛筆を使って、美紀子さんにテーマや意見を、書いてもらう。
次に、夜の時間の過ごし方でどんなことに困っているか、一人ひとりの意見を聞いていった。「夜の時間について、どんなことに困ってますか?」「夜はどうやって過ごしたいですか?」という簡単な問いだ。陸くんにも聞いてみた。まとめるとこうだ。
聞いてみると、3人の意見は微妙に異なる。陸くんがやりたいことがはっきりしている。しかし、3歳の自己主張が激しい時期に三紀子さんが手をやく気持ちはよくわかる。秀海さんは、美紀子さんほど切実に困っているわけではないが、それでもそれなりにかないにくい希望や不便さを感じているようだった。
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