剛力彩芽のSNS恋愛投稿は一体何がマズいか オープンなのは結構だがビジネスには悪影響
また、前澤さんは、「出る杭は打たれる、ということなので、出すぎた杭は打たれない、ってなるまで出てしまおう。何事も突き抜けてしまえばね」ともツイートしていましたが、このスタンスは「自分さえよければいい」という利己的な印象が強く、ビジネスパーソンにはおすすめできません。「自己責任で済ませられず、迷惑をかけてしまう人がいる」「少なからず、悲しい思いをさせる人がいる」のであれば、やはりインフルエンサーであるほど、利他的な発想が求められます。
プライベートで「絶対の自信」は持たない
3つ目は、すでに多くの人が指摘している、未来のリスクについて。
これまで私は恋愛から夫婦、友人間、職場、地域まで、人間関係にまつわる相談を2万組以上受け続けてきました。思い悩む相談者さんたちの口から、何度となく「人間の感情に絶対はない」「どんな約束をしても安心できない」「時間の経過や環境の変化で人は変わる」というシビアな現実を聞いてきたのです。
たとえば、「何があっても愛し続ける」「絶対に離婚しない」「この人は死んでも裏切れない」「ずっとついて行きます」と言われていた人が、相手の心変わりによって深い悲しみに襲われてしまう。しかも「相手は素直で誠実な人柄の持ち主だから、余計やり切れない」というケースを繰り返し見てきました。
剛力さんは「後悔しない」という自信があるからこそ、あれほどせきららな投稿ができるのかもしれませんが、まだ20代の若さを考えても、過信である可能性が高いでしょう。そもそも自信は、経験や実績に対して持つのが自然であり、自分の感情に自信を持つことほど、意味のないものはありません。
過去の感情を振り返ってみると、1年前、5年前、10年前、30年前は、どうだったでしょうか? 誰しも少なからず「当時と今の感情は違う」「なぜあんなに自信があったのかわからない」という実感があるものです。そのような過去の実感を踏まえて、1年後、5年後、10年後、30年後の姿を思い浮かべたとき、「絶対」という自信は持てないでしょう。
とりわけ剛力さんのような芸能人や、ビジネスパーソンでもインフルエンサーにあたる人は、過去の発言や振る舞いを掘り起こされ、報じられる可能性があるだけに、自分の感情を絶対視しないのが得策。もし現在インフルエンサーでなかったとしても、「将来なるかもしれない」「なりたいと思っている」のであれば、SNSにおけるプライベートの主義主張は、避けておいたほうがいいでしょう。ビジネスでの主義主張は、信頼やカリスマ性にもつながる必要なものですが、その感覚をプライベートに持ち込むのはリスクが大きすぎるのです。
SNSは、「多くの人々に見せられる」という攻めに強い反面、「見られたくないときに、見られたくない人に見られてしまう」という守りに弱いところがあります。剛力さんや前澤さんのように、そのコメントが記事化されてしまう人であれば、なおのことです。
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