剛力彩芽のSNS恋愛投稿は一体何がマズいか オープンなのは結構だがビジネスには悪影響

拡大
縮小

では、剛力さんにとってSNSでの発信は、どんな問題があるのでしょうか? その問題とは、ちまたで言われているような「嫉妬心をあおる」「嫌われるだけ」などの感情論よりも、はるかにシビアな3つのリスク。ビジネスパーソンのみなさんにも通じるものがあるだけに、自分に置き換えながら考えてみてください。

ZOZOのPRは明らかな公私混同

1つ目のリスクとして真っ先に考えなければいけないのは、剛力さんがSNSで恋愛関連の投稿をすることで「失ってしまう」もの。その最たるものは、ファン、スタッフ、スポンサー、同僚や先輩などの信用です。

「SNSを楽しむのは個人の自由」は正論ですが、職業や立場によってはNG。剛力さんで言えば、仕事のオファーが減り、事務所の業績を落とすような投稿は好ましくありません。契約中のスポンサー企業に対しても、商品不買の要因になり得るなど、看過できないダメージを与えかねないのです。

なかでも業界内で問題視されているのは、ZOZOTOWN関連の投稿を続けたこと。現在のスポンサーが「何でZOZOだけ」「公私混同だ!」と難色を示すなど、ほかの企業や広告代理店の関係者などが「あぶなっかしくてオファーできない」と新規スポンサーがつきにくくなってしまいます。

もともと女優は作品ごとにさまざまな役柄を演じるほか、企業CMやイベントに出演する機会が多いため、特定のイメージがつくのはマイナスでしかありません。たとえば、強烈なイメージのある女優は、「どんなに演技力を持っていたとしても、それを見せる前の段階で敬遠されてしまう」など技量ではカバーできないところがあるのです。

そんな状況を避けるために、芸能事務所のスタッフは日ごろからプライベートの扱いには慎重。交友関係から趣味嗜好まで事細かく指導する事務所もありますし、特に恋愛、夫婦生活、子育てなどは、最も仕事に影響しやすいものだけに要注意と言われています。

その点、剛力さんは、「いったん批判を受け入れて全削除したあとに、それまで以上の投稿をしている」という点が大問題。世間の人々に「私たちの声を無視して開き直った」「あの謝罪はうそだった」と思われてしまう可能性が高く、本人はもちろん関係者やスポンサーへのダメージも危惧されます。

次ページ気持ちは理解できるがファンやスポンサーには関係ない
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT