東京モーターショーに迫られる抜本的な改革 2019年開催に向け、今までどおりでいいのか
世界有数の国際自動車ショーであるアメリカのデトロイトオートショーが、2020年から開催時期をこれまでの1月開催から6月開催へ移行することを決めた。もともとは家電ショーだった「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に押されたことなど、背景は「あのデトロイトショーが6月開催に移る真相」(8月21日配信)で解説したとおりだが、自動車ショーの地位低下はデトロイトオートショーの話だけではない。
「東京モーターショー」の来場者は減少傾向に
デトロイト、ジュネーブ、パリ、フランクフルトと並んで「世界5大モーターショー」の一つに数えられる「東京モーターショー」。ピークの1991年には来場者数が200万人に達したが、前回2017年に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた第45回は、約77万人まで減ってしまった。
10日間の会期、それも多くは業界関係者の集まるイベントということを考えると、同じビッグサイトで開催されるコミックマーケット、通称コミケは3日間で50万人以上を集める。コンテンツとしての自動車は、いまや集客力で漫画&アニメに勝てていない。
そして今や、モーターショーは、世界の5大モーターショー以外にも、ボローニャ、ブリュッセル、ブカレスト、サンパウロ、イスタンブールなど、世界の主要都市でたいてい毎年か隔年の間隔で開催される。中国の北京、上海のモーターショーも今や世界中のメーカーやジャーナリストを引き寄せている。アジアの台頭も著しく、まだ中国には及ばないものの、インドのニューデリーショーや、インドネシアのジャカルタオートショーも、毎年、華やかさを増している。
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