あのデトロイトショーが6月開催に移る真相 CESに押され、毎年1月開催の恒例を変える

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今年も1月に開かれたデトロイトオートショー(写真:AP/アフロ)

デトロイト。アメリカ合衆国ミシガン州南東部に位置する都市だ。自動車の街として世界的に有名なこの街で、毎年開催されているビッグイベントが「デトロイトオートショー」である。北米国際自動車ショー、デトロイトモーターショーなどとも呼ばれる(アメリカでは「モーターショー」とは言わず、「オートショー」という)。

デトロイトショーが1月開催から6月開催へ

最古のニューヨーク(NY)オートショーから7年遅れたが、それでも1907年から歴史を重ねる、国際自動車ショーだ。当時はまだGM(ゼネラル・モーターズ)という企業体は存在しなかった。つまり、デトロイトショーにはビュイック、オールズモビル、キャディラックがそれぞれ独立した企業として存続していた時代から現在まで続く伝統がある。

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そのデトロイトショーに異変が起こっている。これまでは毎年1月に開かれていたが、2020年から毎年6月開催に移行することが決まった。来年の2019年が1月開催の最後の年となる。2020年開催からは、1965年から50年以上も会場となっているコボホールだけではなく、屋外でも展示やデモンストレーション走行などを行い、従来のインドアなモーターショーというよりも、イギリスで6~7月頃に開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのような祭典を目指すらしい。

アメリカにはデトロイトショーのほかにも高級車中心のNYオートショー、北米最大の入場者数を誇るシカゴオートショー、そして環境ショーとして地位を増したロサンゼルス(LA)オートショーなどがある。NYはやはりお金持ちが住んでいるので高級メーカーの出展が多く、環境保全意識の高いカリフォルニアではEV(電気自動車)などの環境車の発表が多い。また、カリフォルニアに本拠を構えるEVメーカーのテスラはほかの自動車ショーにはあまり出てこないがLAには出展する。

おもしろいのは、北米の自動車ショーはその当時から現代に至るまで、ほとんどが冬の開催であることだ。ニューヨークオートショーは今では3月末から4月のイースター休みに合わせて開催されるが、1900年の初回は11月。デトロイトショーは1月開催、シカゴショーは2月、トロントが2月後半で、LAは11月だ。

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