片づけがヘタな人ほど企画書が通らないワケ 「徹底した読者目線」が相手の心をつかむ

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次に商品展示会は、もとより人が集まることが前提ですから、文中の「見込み客を1箇所に集めた」はなくても不都合ありません。

そうやって整理するとこうなります。

<文例B>
いままで平均1年を要していた見込み客の契約までのプロセスを一気に縮めるために、自社オリジナルの商品展示会を開催し、契約締結を促進させる企画案

これでも、まだ頭が重いですね。そこで、すこし観点を変えてみます。成約まで1年かかっていた契約交渉を短くするということは、年間の成約件数が増えることですから、表現を数値にスイッチしてみます。

するとこうなります。

<文例C>
見込み客の年間成約率を5割上げるための自社オリジナル商品展示会企画

これでほぼ元の3分の1になり、だいぶ整理されたヘッドラインになりました。

最後の決め手は読者目線

表現方法のコツは、内容がイメージできることにあります。経営者にとっての強い関心は会社の業績です。業績というのは数字ですから、改善の結果は数字で表したほうがより強く経営者の関心を引くことができるということになります。そこで数字を使ったアピールが経営者に対しては効果的なのです。

したがって「見込み客の契約までのプロセスを一気に縮める」という、勢いはあるものの具体性に乏しい表現よりも、同じことを意味するのであれば「見込み客の年間成約率を5割上げる」と表現したほうが経営者にはビビッドに響くということになります。

「数値化できることは実行できる」という格言もあるくらいですから、企画書のヘッドラインも、こうした読み手の心理を理解したうえでつくることが大切です。ただしアピール度を上げるために、むやみに大きな数字を示せばよいというものではありません。5割が目標数値なのか、予測値なのかはともかく、妥当性のある数値であることは大前提です。たとえ迫力に欠けたとしても、算出値が5%であれば「5%上げる」としなければなりません。

いかに企画書のヘッドラインではイメージを伝えることが重要といっても、日本のビジネスシーンでは奇をてらったものよりもオーソドックスなもののほうが好まれるところがあります。企画書もその例外ではありません。

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アルファポリスビジネス編集部

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