山根会長「スッキリ」出演に見た強烈な違和感

日本ボクシング連盟の「ドン」は失言だらけ

立て続けに疑惑の追及を受けた山根会長は、徐々に加藤さんが話している途中に「いやいや、そうではありません!」とさえぎるシーンが増え、感情を抑えきれなくなっていました。「釈明や謝罪をするときは、相手の話が終わったのを確認するように、ひと呼吸おいてから話しはじめる」のが基本。相手の話をさえぎってしまうと釈明や謝罪の意味が薄れるほか、感情が爆発しやすくなるなど、失言を防ぐためにもやってはいけないことなのです。

案の定、山根会長は、ここで我を失ってしまいました。加藤さんが次の質問をしようとしたとき、それをさえぎるように、「グローブの件を言っているのは、甚大な暴力をふるって連盟から除名処分を受けた(日本ボクシング連盟元理事の)澤谷(廣典)が、盛んに事件にしようと思って、ネットにいっぱい書いているんです。澤谷という人物、知っていますか? 前科者ですよ」とコメントしたのです。

名誉棄損や侮辱などの刑事罰に問われかねない発言は、組織トップとしては致命的。もし今回の疑惑が潔白だったとしても、澤谷さんだけでなく世間の人々から責任や資質を問われる言動だけに、「辞任せざるを得ない状況に追い込まれる」という流れが生まれてしまったのかもしれません。

山根会長が突然「弱気」になった理由

一貫して釈明・反論していた山根会長が唯一、認めたのが助成金の分配。これは2015年に『日本スポーツ振興センター』(JSC)が成松大介選手に交付した助成金240万円が、「日本ボクシング連盟の指示で別の選手2人に80万円ずつ分配され、不正流用されたのではないか」という疑惑でした。

山根会長は助成金を分配させたことを認めながらも、「(成松の)あの顔にだまされましたよ。おとなしい顔してるけど、仮面をかぶってますね。『喜んで3等分しますから』と言っていた人間が『山根が指示したとか、怖いからやったとか』(言っているが)、一切していません」と強烈に批判。仲間が批判されているのを聞いた現場の選手や関係者たちは、山根会長の留任を納得しないのではないでしょうか。

しかし、続けざまに流用疑惑について聞かれた山根会長は、「流用ではありません、流用ではありません」と繰り返し、「強化選手に出るもんやさかい、『3等分してもいいやろう』と軽い気持ちでしました」と突然弱気になってしまったのです。

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