山根会長「スッキリ」出演に見た強烈な違和感

日本ボクシング連盟の「ドン」は失言だらけ

発言の内容と同等以上にダメージが大きいのは、声を荒らげた感情的な態度を世間にさらしてしまったことです。その姿を見た人々は、「あんな風にパワハラをしてきたのだろう」「ああいう人だから悪いこともやっているに違いない」などの印象を持ち、それはよほどのことがない限り解消できません。

組織トップとしては、カリスマ性を薄れさせ、不信感を抱かせる最悪の振る舞いといえます。メディアと対峙したときに最もやってはいけないことなのです。

相手の話をさえぎったときが危険信号

話題が「試合用グローブを高額で独占販売していた」という疑惑に移ると、山根会長は「『IBA(国際ボクシング協会)公認のグローブでなければダメだ』と急に言われました。そんなときアディダスからメールが来ていたので『1回会いましょう』ということになり、社長と会って事情を聞いて使用することになりました」と経緯を説明しました。

独占販売になっていることを追及されると、「そんなことはありません。『やりたいところがあったらいつでもやってください』とブログに掲載しています」。口座の名義が孫娘であることを指摘されても、「最高幹部が集まったときに、『連盟で販売するのはダメで、他人にさせるべきだ』という話になりました。それで『当分の間、受け皿は山根会長がやっておいて、その間に業者を探してバトンタッチしよう』となった」と釈明しました。

さらに加藤さんから、「『資金の流れが孫から山根会長に向かうと思われてしまう』と感じなかったか」と問われると、「思いません。連盟の幹部と話してやっていることですから。お金は使ってないし、通帳は(運営している)前川氏に預けています」と即答しました。

続けざまに水卜麻美アナから、「山根明会長が何で商売したらアカンの?」「俺の顔で金が集まっている。俺がどこを使おうが勝手やろ」などと話す音声が流出したことについて聞かれても、「『たとえば』の話で言っているだけ。『たとえば』の話で言っているんですよ」と徹底して疑惑を否定しました。

まだ真偽は分かりませんが、山根会長のコメントは、疑惑に対する釈明として明らかに不十分。どの言葉も、自らと連盟のずさんな管理体制をさらしただけであり、それを悪びれることなく言ってしまうこと、何の証拠や資料も用意せずに臨んだことなども含め、「いかに場当たり的な対応をしているか」が分かります。

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