「被害者ぶる人たち」の厄介すぎる危険な生態 かかわってしまうとヤバイことになる
「幸運なことに、自分のまわりにそんな厄介な人はいない」と感じている人もいるだろう。“被害者ぶる人”は、加害者に仕立てあげても反撃をくらわないような相手を選んでターゲットにする。また、まわりに「自分がどれだけ被害を受けたか」をアピールすることにも長けている。
そのため自分が直接被害に遭わなければ、“被害者ぶる人”たちがいることに気づかないのも無理はない。
“被害者ぶる人”の格好のターゲットは
では、身近な人間関係の外──たとえば新聞の三面記事──に目を向けてみたらどうだろうか。
駅員への暴行は、完全に逆ギレである。お酒を飲んで寝過ごしたのは、どう考えても容疑者自身に非がある。とはいえ、自業自得ゆえに怒りをどこにもぶつけることができない。そこで「起こされた自分は被害者だ」という立ち位置をつくり、弱い立場に置かれている駅員に怒りをぶつけるわけだ。
標的になるのは駅員だけではない。“被害者ぶる人”にとって店員も格好のターゲットになりうる。
コーヒーをこぼしたのは本人なのだから、代金が返金されないのはあたりまえだ。しかし、この容疑者は被害を受けたのは自分だと考えて、店員への暴行を正当化しようとした。言語道断である。
キリがないのでまずこの2例にとどめるが、自分は被害者だと主張してサービス業の従業員に詰め寄るクレーマーの例は、ネットを検索するといくらでも出てくる。
広い意味では、子どものことで学校に怒鳴り込む“モンスターペアレント”や、私たち医者に理不尽な要求をする“モンスターペイシェント”も、クレーマーの一種だろう。事件化されていないだけで、あたかも自分が被害者であるかのように装う保護者や患者のせいで困った経験のある教師や医師は多い。
このように“被害者ぶる人”たちは社会のあちこちに存在している。
もし自分の身近なところに“被害者ぶる人”がいなかったとしても、それはたまたま運がよかったからに過ぎない。彼らに目をつけられて、次に本当の被害を被るのは、あなたかもしれない。
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