恋愛アプリに熱中する男女が直面する光と影 結婚までいたる一方、事件化するケースも

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事件までいかなくても、小さいものから大きなものまでさまざまなトラブルが起きている。ある30代女性はこう語る。

「マッチングアプリで男性と知り合い、会うことになってテンションが上がっていました。でも、デートでの会話が妙な方向に。気づいたらネットワークビジネスの勧誘を受けていて、慌てて逃げ出しました。その後も何度も連絡が来て困りました」

そのほかにも、アプリ内に掲載されているプロフィール文や写真が実際の人物とかけ離れていた、宗教に勧誘された、写真から住所を特定されてストーカー被害にあったなど、さまざまなトラブルが起きているようだ。

トラブルにあわない使い方とは

マッチングアプリを安全に使いたいなら、まずはサービスの選択が重要となる。サービスごとにユーザー層と目的が異なるため、自分と合ったものを選択しよう。

中でも、男性が有料でないと利用できないアプリのほうが参加者の本気度が高い傾向にある。加えて、身分証明書での本人確認が必要なアプリは信頼度が高い。サービスによっては独身証明書が必要なものもあるので、そのような視点から選んでもいいだろう。

また、マッチングアプリはさまざまな人が利用している。だから、住所や最寄り駅などの個人情報の公開は控えたほうがいい。そのような情報は、直接会って信頼できると判断した相手にのみに教えるなどの配慮も必要である。

直接会う際にも、多くの人がいる喫茶店などで日中に会い、相手と二人きりになるような場所には行かないことを推奨する。細心の注意を払うのであれば、誰といつどこに行くのかを、事前に信頼できる友人などに伝えておくのも有効である。

ただ、筆者の同級生や、友人の女性ライターもマッチングアプリをきっかけにパートナーを見つけ、やがて結婚にまで発展した。うまく使えば新たな出会いにつながるので、リスクと注意点を知ったうえで、うまく活用してほしい。         

高橋 暁子 成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

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たかはし あきこ / Akiko Takahashi

SNSや情報リテラシー、スマホやインターネット関連の事件やトラブル、対策が専門。小中高校大学ほかで毎年数十回以上講演し相談を受けており、若者のネット利用実態と対策についても詳しい。教育出版中学校国語の教科書にコラム掲載中。光村図書小中学校道徳の教科書で情報モラルに関する校閲を担当。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』他メディア出演多数。『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社+α新書)、『スマホで受験に失敗する子どもたち』(星海社新書)他著作多数。元小学校教員であり、高校生の母でもある。公式サイトはこちら

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