恋活アプリに群がる残念な高年収男子の現実 健全な出会いもあるがとんでもないケースも
東京のとある中堅企業で営業マンを務めている高橋純太さん(36、仮名)は今年5月、サイバーエージェントグループが提供する「タップル誕生」と呼ぶスマホアプリの利用を始めた。「趣味でつながる恋活サービス」と銘打ったサービスだ。
目的は恋人探しだった。自分と興味関心のある分野が近い登録者の中から気に入った人にメッセージを送り、何度かのやり取りを経て実際に出会う。高橋さんは登録から1カ月ほどで24歳の女性と出会い、交際期間5カ月で入籍するというスピード結婚を果たした。
いまやマッチングアプリは出会いの1つの手段
こうしたサービスは近年、「マッチングアプリ」「恋活アプリ」「婚活アプリ」などと呼ばれ、恋活・婚活中の男女の間で人気を博している。業界最大手のPairs(ペアーズ)では累計会員数が600万人、同じく大手のOmiaiは250万人を突破している。利用者の増加に伴って、多くの業者がマーケットに参入。現在、筆者が確認できただけでも少なくとも20以上のマッチングアプリが存在する。
「タップル誕生」を筆頭に4つのマッチングアプリを運営するサイバーエージェントグループ、「Yahoo!パートナー」を管理するヤフー、「ゼクシィ恋結び」のリクルートなど、有名企業がこぞってマッチングアプリの開発に力を入れている。
これらは一昔前なら「出会い系サイト」と位置づけられたサービスだ。出会い系サイトというと、怖い男性に出会ったり、会員は変わり者ばかりだったり、最悪のケースでは犯罪に巻き込まれたりと、非常に怪しいイメージが先行していた。今や世の中はスマホの時代となり、出会い系サイトが「マッチングアプリ」と名を変えているのである。
それによって怪しい印象が払拭できたのか、いまやマッチングアプリはすっかり出会いの1つの手段として市民権を得ている。たとえば、マッチングエージェントが2017年9月1日に発表した「恋活・婚活の意識と実態に関する調査結果」によると、婚活・恋活中の独身男女の約3分の1がマッチングアプリの利用経験があるという。2017年のオンライン恋活・婚活マッチングサービス市場は、アプリサービスが成長を牽引し、2015年比73%増の208億円。5年後の2022年は、2017年比約2.8倍の577億円に拡大すると予測している。
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