日本とフランス、「飲み会」はこんなに違った 仕事の時と違う顔を見せるなんてありえない

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くみ : そうなんだ! 職場の違いにもよると思うけど、私のPotの経験とはちょっと違うな。早めの時間に終わるのは同じだけど、すごく饒舌で熱心に話し込む人が多い印象だな。最初の頃は、お酒を飲むとフランス人がますます饒舌になってよくしゃべることと、1時間以上ずっと立ったまましゃべり続けてもその後は「では、このまま食事でも」とならないのが印象的だった。家族のテーマ(日本とフランス、夕食の風景はこんなに違う)のときにも話したけれど、終わったら各自、さっさと自宅でのお夕飯に帰るのよね。

エマニュエル : 日本の飲み会も結構頻繁に行われていると思うんだけど、このPotも何だかんだとしょっちゅう行われるんだよね。社内のサッカーチームが優勝したとか、ボジョレヌーボが解禁されたとか、春が来たとかいうような結構どうでもいいような口実で。

フランスの飲み会では酔っ払うと…

くみ : そうね、どちらも口実は何でもいいのかも。内容というよりは、幹事とか企画する人が熱心かどうかによって頻度は変わってきそう。

エマニュエル:まぁでもPotは飲み会よりも気軽に参加できるかな。いつ来ていつ帰ろうが誰も気にしないし、来て30分ぐらいで帰るのもありだし、長時間残るのももちろんいいし。

くみ : そうかもね。日本からフランスに来る出張者や赴任者が、「フランス人はよくこれだけ長い間、立ったままでしゃべっていられるな」と驚くのもよく目にする。彼らは20分も立ち続けていると疲れてしまって、「どこか座れないかな」といすを探し始めたりすることも多い。

エマニュエル:これは文化の違いだと思うんだけど、日本の飲み会だと泥酔状態の人がいても割と普通だよね。でもフランスだとすごく印象が悪い。だから皆お酒を飲みすぎないように注意しているんだ。実は僕の会社に1人だけ、Potでウイスキーの瓶を半分以上開けて酔っ払っちゃった同僚がいるんだけど、その後は彼の会社での評判はずっと悪かったし、同僚からは「ムッシューウイスキー」って呼ばれてからかわれていたよ。

くみ : お酒が入っているからといって、大声で盛り上がったりふらついたり、というのは周囲に迷惑をかける行為だし、アルコールをコントロールできていない、社会人失格者とさえ思われる節があるよね。これも最初はびっくりしたから、私も結構考えさせられた。

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