JAL導入を突破口に日本でシェア5割目指す エアバスCEO、対日戦略を語る
A350は非常に優れた旅客機だ
――JALから大口受注を獲得できた理由をどう自己分析しているか。
答えは非常にシンプルだと思う。まず、「A350」が非常に優れた旅客機であるということ。すでに世界のエアライン38社から、確定分だけで756機のオーダーをもらっており、こうした数字がそのことを物語っている。
エアラインはLCC(格安航空会社)の台頭などで激しい競争環境にあり、最適な機材に投資しないと、みずからのシェアを失ってしまう。JALは一時、非常に困難な危機に直面した経緯もあって、将来のために機材選定で妥協すべきではない、という強い意志を持っていた。
もう一つの理由として、われわれが日本の市場についてより理解し、信頼してもらうために努力した点が挙げられる。日本の企業は信頼関係を非常に重視する。取引を開始してもらうには、製品が優れているだけでなく、長期にわたって信頼できるパートナーと認めてもらう必要がある。私は若いときに日本で1年間過ごしたので、そのことを知っている。今回の商談では頻繁に日本を訪れ、信頼関係を築くための努力を粘り強く行った。
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