スズキ「4代目ジムニー」何がどう変わるのか 20年ぶり全面改良、走行性能向上に期待

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通常、メディア向けの新車試乗会は新車発表会の数週間から1カ月ほど先になる場合が多く、4代目の走りを実際に味わることができるのはまだ当分先になる。

3代目ジムニーに乗ってみて気になったのは…...(筆者撮影)

ということで先月、スズキから3代目ジムニーの広報車を借り出し、数日間のテストドライブをすることで、4代目ジムニーへ期待することを洗い出してみた。

最も気になったのが、乗り心地とハンドリングだ。市街地や山間部での走行では、ずっしりとした雰囲気がジムニーらしさを醸し出す。その反面、高速道路の走行は苦手だ。最近のスズキ車を含む一般的な軽自動車のレベルで考えて、さらなる直進安定性が求められる。

3代目よりもパワーとトルクが欲しい

また、危険回避の視点で、もう少し動きのキレが欲しいと感じた。実は、首都高速湾岸線を日中に走行中、斜め前方のクルマからボディのプラスティック部品が外れ、自車の走行ラインの正面に落下した。これを避けるため、大きく操舵が必要だったが、かなり神経を使ったのだ。

3代目ジムニーと比べてどのように進化しているのか楽しみだ(筆者撮影)

エンジンについては、もう少しパワーとトルクが欲しいと感じた。高速走行中のエンジン回転数がかなり高いことも気になった。4代目ジムニーは最新のターボエンジンとなることで力強さが増すことは確かだが、オートマチックは4速のため、どの程度まで回転数が下がるのかは疑問が残る。私は4代目と一緒に日本各地を巡ってみたいので、高速走行の性能アップを大いに期待している。

ジムニー初心者による、新型ジムニー体験記。並びに、ジムニーを通じて、日本のクルマ造りを考える旅を本連載で綴っていこう。これからどのような展開になるのか、不安と期待でいっぱいである。

ジムニーは1世代のモデルサイクルが長いのが特徴だ(スズキのHPより)
桃田 健史 ジャーナリスト

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ももた けんじ / Kenji Momota

桐蔭学園中学校・高等学校、東海大学工学部動力機械工学科卒業。
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、EV等の車両電動化、そして情報通信のテレマティクス。

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