ワークマンがついにカジュアル店を出すワケ バイク乗りや妊婦に「機能性ウエア」が人気

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これが冒頭のイージスにつながる。イージスは2016年からライダーの要望を取り入れ、股下立体裁断により雨天のライディング時の水の侵入を防いだり、袖口リストガードで手首からの風の侵入を防ぐ機能を搭載、この結果、昨年は5万着がわずか1カ月で売り切れるほどの人気商品となった。さらに、バイク用に改良したものが釣り人にも人気となったため、釣り用に新たに「イージスオーシャン」を開発したが、これも昨年は3万着があっという間に売り切れた。今年はバイク用・釣り用ともに8万着を生産し、さらに機能を変えたラインを新たに作り、イージスシリーズ全体で30万着を生産する計画だ。

同じく「フィールドコア」シリーズのジャケット。カタログでは登山での使用をイメージしている。アウトドアメーカーで同性能のジャケットは安くても7~8000円はする(ワークマンカタログより)

現在、機能性ウエアのカジュアルブランドはイージスほか、アウトドア向けの「フィールドコア」、スポーツ向けに「ファインドアウト」の3ラインを用意している。フィールドコアは登山・トレッキング向けに高機能ジャケットやレインウエア、大人気商品でつねに品薄状態のクライミングパンツなど、ファインドアウトはランナーやロードバイク(自転車)向けにコンプレッションウエアなどを用意する。インナーウエアやコンプレッションウエアはゴルフや野球、サッカーなどあらゆるスポーツ競技者に人気で、「部活用に親子で買いに来るお客様も増えています」(土屋氏)。2017年3月期の3ブランド売上高は合計30億円だったが、2018年3月期は約60億円と倍増し、今年度には115億円を見込んでいる。

カジュアル専門店「WORKMAN Plus」出店へ

ワークマンはカジュアルブランドの売り上げ拡大に向け現在、店舗改革を進めているところだ。「まず、店舗の外観を白く塗り替えています。すでに300店舗で塗り替えが完了していますが、これにより明るいイメージで一般のお客様が入りやすくなりました。今後も年50~100店舗規模で改装を進めていきます。さらに、店員教育も進めているところです」(土屋氏)。

既存店の改装後。改装後は外壁が真っ白に塗られ、清潔感があって入りやすくなった(写真:ワークマン)

ワークマンの店舗は821店中692店がフランチャイズストアであり、多くが家族経営なため日中は店主1人となり、さらにお客はプロなので店のどこにどんな商品があるのかを把握しているため接客はほとんど必要なかった。しかも、店内の商品展示も職業別や作業別とプロを意識したものとなっているため一般客にはわかりづらい。そこで現在、店主の意識改革を進め、お客が探している商品の場所を案内したり、機能を説明するなどのフレンドリーサービスを徹底しているところだという。

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