平成最後のダービー「福永祐一」が見せた誇り

19度目の挑戦で初制覇、福永家の悲願達成

第85回日本ダービーをワグネリアンで制し、ガッツポーズする福永祐一騎手=東京競馬場(写真:共同通信社)

前回、中央競馬の春のクラシックの見どころを述べた。何と言っても最も盛り上がるのは競馬の祭典日本ダービーである。それは、競馬関係者の誰もが目標にするレースだからだ。

今年のGⅠ・第85回日本ダービー(2400m芝)は5月27日、東京競馬場で18頭が出走して行われた。2015年に生まれたサラブレッド6955頭の頂点を争う戦いは、平成最後のダービーでもあった。

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1番人気はダノンプレミアム(牡3、栗東・中内田)。

昨年の最優秀2歳牡馬で、今年初戦の弥生賞を制して4戦4勝となったが、右前脚の挫石(石などの硬いものを踏んだり、後肢の蹄を前肢の蹄底にぶつけた時に起きる炎症や内出血)のために皐月賞を回避し、立て直してダービーに照準を合わせたがぶっつけ本番だった。

2番人気はブラストワンピース(牡3、美浦・大竹)。こちらは3戦3勝で3月の毎日杯を制してダービーに照準を合わせてきた。2頭が勝てば2005年ディープインパクト以来史上11頭目の無敗のダービー馬だった。

ダービーぶっつけ本番での勝利は過去30年で1頭だけ

ただ、気になるデータもあった。過去、3月のレースからぶっつけ本番になった馬がダービーを勝ったのは30年さかのぼっても1996年フサイチコンコルドただ1頭。キャリア2戦でダービーを制して「奇跡の馬」と呼ばれた。この馬だけだ。最近はレース間隔を開けた馬がGⅠで結果を残すケースが増えている。

美浦・栗東両トレセンに入厩する前に牧場で調整されて仕上げるパターンが増えて、仕上げる技術も上がってきているからだ。とはいえ、3月からぶっつけでダービーに向かうというのは少し前なら常識破りのローテーションだ。それでもファンは無敗のダービー馬誕生を期待した。

レースは皐月賞馬で2冠を狙うエポカドーロ(牡3、栗東・藤原英)が逃げた。1000m通過が60秒8。高速馬場を考慮すれば明らかにスローペースだ。ダノンプレミアムは最内枠から好位に付けた。ブラストワンピースも出遅れたもののうまくポジションを挽回した。エポカドーロが淡々と逃げて、直線はダノンプレミアムとブラストワンピースが追ってくる。

そんな展開を待っていたファンの前に道中から不気味に映っていたのはワグネリアン(牡3、栗東・友道)だった。

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