「50歳にもなっていまさら燃えるような恋なんてできない。知人に言われて、本当にそうだろうか、私はときめくお付き合いをして結婚したいなと思いました。そして、実際に出会ったのです。キュンキュンできる人に!
それが今の主人です。毎日幸せすぎて、もういつ死んでもいいって大げさではなく本当にそう思っています。主人には、そんな寂しいことを言わないで長生きしてといつも怒られますが……。私と同世代の方々にもあきらめないでほしいってお伝えしたくて応募しました」
お互いに長いブランクを経て恋愛し、再婚
本連載の出演申し込みフォームに熱いメッセージを書いてくれたのは、2年前に結婚した岡部真里さん(仮名、53歳)と裕也さん(仮名、48歳)。それぞれ再婚である。
真里さんは20歳のときに最初の結婚をして、息子と娘を育て上げてから3年前に離婚。裕也さんは25歳で初婚をし、4年前に離婚した。今年で成人する息子と高校生の娘は前妻が親権を持って育てている。真里さんも裕也さんも浮気は一度もしていない。つまり、お互いに長いブランクを経て恋愛をし、再び新婚生活を送っているのだ。
真里さんと裕也さんにインタビューしたのは、名古屋市内の地下街にあるカフェだった。若者が多い店だが、アラフィフの2人は決して浮いていない。エステサロンを経営している真里さんは女優の吉田羊に少し似ているショートカットの美人。網目の詰まったセーターを着こなして活動的に見える。裕也さんのほうは、小室哲哉と尾崎豊を足して2で割ったような昭和的ハンサムだ。真里さんが一目ぼれしたのもうなずける。
少し意地悪く言えば、2人の幸せな再婚生活には「踏み台」がある。それは、居心地の悪かった初婚生活だ。苦しい過去と比較すれば、平凡な現在も有難いものに感じられる。
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