50歳を超えて「燃えるような恋」をする人たち 「キュンキュンできる人」はこうして見つけた

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ここで裕也さんの初婚生活を確認しておきたい。今では穏やかな笑みを浮かべている裕也さんだが、前の家庭では「無愛想で何も話さない」夫であり父親だったと反省している。

「子どもが小さかった頃は前妻とも会話がありました。でも、子どもが大きくなってくると話題もなくなり、夫婦のつながりもなくなっていきました。性格の不一致というのでしょうか。いい雰囲気の家庭じゃなかったです。前妻はずっと私が嫌だったようで、離婚の1年前からはケンカを繰り返すようになってしまいました」

4年前に離婚。前妻と子どもたちが住むマイホームのローンを払い続けながら、裕也さんは愛知県内にある実家で生活をした。ただし、約20年ぶりに出戻りした実家は居心地のいいものではなかった。自分はこれからどうなるのか。不安と寂しさが募った。深酒をするようになってしまった。

ある夜、実家で酒を飲みながら、スマホをいじっていた。興味本位で開いた婚活サイトのひとつが目に留まった。これなら信用できそうだと思い、無料相談を経て、会員登録。しかし、40代半ばにして実家暮らしであることや離婚歴などが足かせになり、1年間でお見合いができたのが2人ほどだった。ちなみに裕也さんはメーカーの製造現場で働く正社員で、年収は人並み程度だ。

条件検索では見つけられない相性

「女性は細かく条件検索をする傾向があるので、裕也さんは選ばれにくかったのだと思います」

真里さんが解説をしてくれる。データマッチングでのお見合いではなく、実際に顔を合わせることができる婚活パーティのほうが、ルックスもよくて優しげな雰囲気を漂わせている裕也さんには合っていたのだ。

「少し遅れてパーティ会場に入ってきた妻は私の隣に座り、いろいろ話しかけてくれたんです。元気のいい人だな~と思いました。当時、私はすごく気持ちが荒んでいたので、なおさらそう感じたのかもしれません。ほかの人が相手だとお互いに構えてしまうのですが、妻とは話しやすかった。年齢差は関係ありません」

真里さんにアプローチカードを書いた裕也さんは「男気」を発揮する。2回目のデートで交際を申し込み、自分は休会することを宣伝したのだ。

「同時進行で何人と会ってもいいシステムであることは知っています。でも、私の場合は1人の女性と向き合わないと本心を見せ合うことはできないと思いました」

真里さんにも休会を望んだわけではない。実際、入会してまもなかった真里さんは裕也さんに話したうえで10人ほどとお見合いをした。

「でも、大抵の男性は『僕はこんなにすごい』の押し付けでした。私のことをちゃんと理解しようとしてくれたのは裕也さんだけです」

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