時価総額の増減が大きい米国企業ランキング 増加額トップはアマゾン、率はエヌビディア

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ランキング30社中、メディア企業が5社含まれている。音楽、映画、ドラマ、スポーツなどあらゆるコンテンツのネット配信が急拡大し、放送など既存メディアが追い込まれている。

5位のウォルト・ディズニーは傘下に3大ネットワークの1つABCやスポーツ専門番組ESPNを持っているが、この放送部門の苦戦が響いた。2017年12月には21世紀フォックスの映画・テレビ部門買収を発表。有力コンテンツを囲い込むと同時に、フォックスが運営する動画配信Huluを手に入れ、ネットフリックスやアマゾンを追撃する。3大ネットワークNBCと映画製作のユニバーサルピクチャーを傘下に持つケーブルテレビ最大手の8位コムキャストも構図は同じだ。

増加率トップはエヌビディア

ここまで増加額と減少額をみてきたが、今度はそれぞれを1年前との変化率でみていきたい。額ベースでみると、どうしても時価総額規模の大きな企業が上位にくることは避けられない。しかし率ベースで見るとそれほど時価総額規模が大きくなくても、変化が大きければ上位にランクされる。こと銘柄選びという視点でみれば、増加率の大きな企業は伸びが著しい、勢いのある企業ということがいえるし、逆に減少率が大きければ、何か大きな理由があって市場の支持を失った企業ということがわかる。

増加率ランキングはトップがエヌビディア。増加率は147%で、時価総額は1年で2.5倍に拡大した。高速画像処理GPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)で世界のトップ企業だ。高性能ゲーム向けが過半を占め、任天堂Switchにも主力の「Tegraプロセッサー」が搭載されている。またAI(人工知能)のディープラーニング用サーバ向けや自動運転車向けも拡大しており、業績は急拡大。それを受け、株価も2016年半ば以降、大きく上昇し現在に至っている。

2位のネットフリックスは、ネット動画配信サービスで一気に世界トップの地位を獲得した。コンテンツに関しても、自社製作ドラマがヒットするなど、前述のとおり、ディズニーやコムキャストをしのぐ存在にまで成長。時価総額はこの1年で2.2倍に拡大した。ただ、ディズニーなどの巻き返しが始まっており、競争激化は避けられないだけに、今後の動向には注意しておく必要があろう。

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