資金繰りに困る経営者はだいたい数字に弱い

「税理士に任せたい」は通用しない

他人任せにせず自分で数字を把握することが必要です(写真:IJdema/iStock)

毎日全速力で走り続けている。いつになったら時間の余裕は生まれるのだろう――。

経営者の大半は、こうした思いを持ちながら会社運営をしています。特に中小企業の場合、経営のことを考えるだけでなく、自ら率先して営業活動や部下の指導・育成も行う、いわば「プレイングプレジデント」になることが避けられません。結果、課題や悩みはつねに山積し、解決しても解決してもなくならないという状況に陥る経営者がほとんどです。

拙著『プレイングプレジデントの1分間経営』でも解説していますが、これまで何千人もの中小経営者の話を聞き、かつ私自身も起業し会社を経営してきた立場として断言できるのは、「経営者の悩みの9割は“おカネ”」だということです。

新しい事業の資金をどう用意すべきか、来月の納税をどうすればいいか、今月の従業員の給与をどうすればいいか……など、多忙な日々を送るプレイングプレジデントはおカネにまつわる悩みをつねに抱えています。そこで、「とても一人では解決できない」と顧問税理士に何とか解決策を見いだしてもらおうと相談します。

経営的に有益なアドバイスができる税理士はごくわずか

しかし、ほとんどの税理士は“国に支払う税金を計算する人”でしかなく、それ以上でもそれ以下でもありません。経営的に有益なアドバイスができる税理士はごくわずかです。

以前、私の知り合いの経営者が顧問税理士に相談したときのエピソードです。その経営者は「ビジネスを拡大していきたいから、最新の設備を導入したい」と言って、税理士に意見を求めたそうです。

すると、税理士から返ってきた答えは「おカネがあるなら買ってもいいんじゃないですか?」という何の役にも立たないものでした。実は、このようなケースは決して珍しくありません。ただ、ここで「うちの税理士は薄情なやつだ」と考えるのは早計です。税理士は税務のプロであり、財務のプロではありません。そもそも経営者が税理士に資金繰りについて解決策を求めること自体が間違っているのです。

税理士に聞いて資金繰りの解決策が出なかった場合、経営者の多くは銀行に融資の相談をします。しかし、ここでも悲惨な目に遭うことになります。

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