品プリがメインレストランを大改装したワケ 深夜帯の「ナイトタイム需要」対応を強化

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TABLE 9 TOKYOは、レストランは22時までの営業であるものの、ラウンジは0時まで、バーエリアは翌朝4時までの営業と、以前より営業時間を延長してナイトタイムエコノミー需要への対応を推し進める。ちなみにリニューアル前は、バーエリアの営業は2時(休日は11時)までだった。リニューアル後、まだ4カ月ではあるが、バーエリアの客数に関しては前年同期比で3割程度増加しているという。

品川プリンスホテルは従来より、24時間営業の「カフェレストラン24」や、金曜・土曜のみ24時間営業する高輪テニスセンターなどでナイトタイム需要に対応してきたが、「TABLE 9 TOKYOの深夜営業開始により、ホテルの施設全体で深夜帯の利用が少なからず増えている感触がある」(市川氏)という。

これを受け、今後TABLE 9 TOKYOのバーでは5月以降の限定日にオールナイトのDJイベントを開催するほか、4月27日からは、金曜と休前日に限りボウリングセンターの営業時間を深夜1時まで延長している。さらにホテル内の他のレストランでは深夜帯限定メニューを提供するなど、ナイトタイムエコノミー需要への対応をより強化していくという。

料理もエンターテインメント

TABLE 9 TOKYOを語るうえで、もう1つ欠かせないキーワードが「エンターテインメント」だ。味わうだけでなく、視覚的にもエキサイティングで楽しい料理を提供するというコンセプトの下、目の前で料理人が調理してくれる「CHEF’S TABLE」をはじめ、グリルレストランでは見た目にもインパクトのある、大人数で取り分けて食べる大サイズのステーキなどを提供している。

TOKYO FUSION DININGの炎を使った調理パフォーマンス(筆者撮影)

そして、TOKYO FUSION DININGでは、天井高のある広い空間の“スケール感”を生かしたパフォーマンスを行っている。ここでは、その1例である「甘い炎の炙り和牛“SUKIYAKI”」を調理する炎を使ったパフォーマンスを紹介しよう。

まず、料理をオーダーすると客席テーブルのすぐ横に調理できるワゴン台が運ばれてくる。スライスしたオニオンの上に宮崎産和牛のもも肉を載せ、スキレット(厚手のフライパン)に熱を加える。“割下”となる醤油の代わりにバルサミコソースを使い、砂糖の代わりに綿菓子を使う。

そして、ブランデーでフランベし、一気に綿菓子を溶かす。この瞬間、炎が上がり見た目にも楽しい。和の料理であるスキヤキをイメージしつつ、洋酒の香りも楽しめる遊び心あふれる創作料理だ。

NINE BAR(写真:プリンスホテル)

このほか、3つあるバーのうちの1つ、DJブースが設けられた「NINE BAR」では、火曜から土曜の21:00~23:45の間、日替わりでDJが登場する「DJライブ」があり、お酒、夜景とともに、ライブで音楽も楽しめる贅沢に気分も高揚する。

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