ミレニアル世代が「親の助言」を重視する瞬間 ネット情報よりも親や年配者に頼っている
親が金銭的アドバイスを与える最善の方法とは何だろうか──。
「説教を垂れるのではなく、その話題について会話する機会を見つけること」だと、PNCインベストメンツのリッチ・ラマシーニ上級副社長は言う。金融業界における長年のキャリアに加え、ラマシーニ氏にはミレニアル世代の息子との実体験がある。
複利など多くの金融原則は世代を超えて適用可能だ。「現在でも、それは真実であり続ける永遠の真理だ。投資に関して言えば、時間が最大の友となる」とラマシーニ氏は話す。
同時に、ミレニアル世代と他世代との違いを同氏は指摘する。
ラマシーニ氏が数十年前に金融業界で働き始めたころ、フィナンシャルアドバイザーの元を訪れなければ、情報を一切得ることができなかった。しかし現在、ネット上でのデータやアドバイスの拡散によって、情報過多という真逆の問題が発生している。「人々はそうした情報を知識とするのに苦労している」と同氏は語った。
金融アプリなどのテクノロジーも、貯蓄や投資に新たな道を開いたとラマシーニ氏は付け加えた。
世代間ギャップ
大量のテクノロジーやデータのほか、ミレニアル世代は自分たちより先のベビーブーマー世代と比べ、さまざまな経済的課題を抱えている。
親世代と比較して、ミレニアル世代は、融資基準の厳格化や住宅価格の上昇、所得流動性の低下に直面していると、昨年のクレディ・スイスの調査は示している。
さらに、米国では現在、学生ローン残高は1兆ドル(約109兆円)を超えている。