ミレニアル世代が「親の助言」を重視する瞬間 ネット情報よりも親や年配者に頼っている

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このような懸念は、ミレニアル世代がアドバイスを求めるテーマに反映されている。前出したインスタモーターの調査によると、もっともよくあるテーマは「貯蓄」に関してで、72%が親と話し合ったことがあると回答。2番目に多かったのは「予算の立て方」で59%だった。また、半数が「借金」について親と協議したことがあると答えた。

投資に社会的・環境的目標を設定するミレニアル世代は、投資家全体の約2倍だと、サステナブル投資研究所による昨年の報告書は指摘している。

役立つ関係

親からアドバイスを受けられない場合は、経験豊富な助言者がその穴を埋めてくれる。

米ロサンゼルスの介護士、タラ・ラップさんは母親とおカネについて話したりはしない。父親は他界している。

最も役立つアドバイスは、自身が通う教会や義理の両親からもたらされている。21歳になる前、教会で知り合った年上の友人が親身になって予算の立て方の相談にのってくれた。義理の父親は彼女が初めて車を買うとき、交渉の仕方や高金利を避けるようアドバイスしてくれた。

ケイティ・ネイロンさん(27)は、両親とおカネについて話すことに関して「かなりざっくばらん」だと話す。ただ、会話はたいてい、一方的だという。自身の給料や投資習慣を明らかにする一方、ネイロンさんは親の家計については尋ねない。

ゴルフ業界でマーケティング・アドミニストレーターの仕事をするネイロンさんは、金銭面や転職のアドバイスを求める以外に、消費に関するもっと哲学的なアドバイスを父親に求めることもあるという。例えば、幸福の最低水準を維持する方法、具体的には、昇進や昇給が進むにつれ高まる欲求や期待をどう抑えられるか、といったことだ。

おもてなしを大切にする「ごく小さな山間の町」である米コロラド州ドゥランゴで働くことは、ほぼ毎週末にスキーを楽しめるライフスタイルを意味する。だが同時にそれは、他の場所でもっと稼げるかもしれないキャリアの道をあきらめなくてはならないことも意味している。

ネイロンさんと父親は、幸福と金銭的成功のバランスについて、よく話し合うという。「私たちは、おカネよりライフスタイルを優先するときもあるとの結論に至った。それはまさに私がしていることだ」

(Andrea Januta 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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