「世界卓球」で日本は今度こそ打倒中国なるか 大黒柱の石川を筆頭に女子は10代選手が躍動

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そのウクライナに勝てば、次の準決勝では日本は、韓国と北朝鮮の南北合同チームと対戦することになるが、このチームにもカットマンがおり、カット打ちを苦にしない日本にとっては攻略しやすい。そして、5日の決勝は反対側のブロックから勝ち上がってくるであろう中国との対戦が最大の山場であり目標となる。

男子は決勝トーナメントで中国と反対側のブロックに

予選グループリーグを1位通過できず、決勝トーナメントのドロー次第では厳しい戦いが予想された日本男子代表チームだが、2日夜(現地時間)の組み合わせ抽選会で世界王者の中国や予選グループリーグでストレート負けを喫した強敵イングランドと反対側のブロックに入った。

男子の組み合わせ。中国とは反対側のブロックに入った(写真:テレビ東京提供)

現状で最もベターなドローである。もちろん同じブロックにもドイツや韓国といった強敵はいるが、中国やイングランドと比べれば勝てる可能性は極めて高い。

国別世界ランク3位の日本はエースの水谷隼(木下グループ)を筆頭に、14歳の全日本王者・張本智和(JOCエリートアカデミー)、世界ランク9位で日本人トップの丹羽孝希(スヴェンソン)、さらには世界卓球出場4回目の松平健太(木下グループ)、2回目の大島祐哉(木下グループ)という布陣で今大会に臨んでいる。

事前の現地合宿では水谷が腰に痛みを訴え、大会初日の試合を回避する不安要素もあったが、その水谷も2日目以降、試合に出場。体調は戻りつつあるようで、本人も「身体のキレが良くなってきた」と表情は至って明るい。

決勝トーナメント初戦の相手は世界ランク7位の香港。これに勝って次の準々決勝で韓国に勝つことができれば、準決勝ではドイツとの対戦が濃厚。ドイツにはシングルス世界ランク2位のボル、同3位のオフチャロフという強い選手がいるが撃破すれば中国との決勝が見えてくる。

日本が狙うのは男女とも打倒中国、そして約半世紀ぶりの世界卓球団体金メダル奪還だ。

(文中敬称略)

高樹 ミナ スポーツライター

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たかぎ みな / Mina Takagi

千葉県出身。競馬、F1、プロ野球を経て、オリンピック・パラリンピックでは2000年シドニー、2004年アテネ、2008年北京、2010年バンクーバー冬季、2016年リオ大会を取材。「16年東京五輪・パラリンピック招致委員会」在籍の経験も生かし、五輪・パラリンピックの意義と魅力を伝える。五輪競技は主に卓球、パラ競技は車いすテニス、陸上(主に義足種目)、トライアスロン等をカバー。執筆活動のほかTV、ラジオ、講演、シンポジウム等の出演多数。最新本『転んでも、大丈夫』(臼井二美男著/ポプラ社)構成。

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