トロントで自動車が暴走、死亡者15人の惨事 開催中のG7外相会合と関連?
4月23日、カナダ・トロントで白の引越し用ワゴン車を運転していた男が、歩道を突っ込み、歩行者を次々とはねた。警察によると、男は約1マイル(1.6㎞)にわたって暴走、昼食時だったこともあって、これにより10人が死亡、15人が負傷した。
カナダ放送協会(CBC)は、この事件の容疑者をアレック・ミナッシン(25)だと報じているが、情報源は明らかにしていない。政府筋の情報として、男はいかなる武装集団の一員でもないとしている。
意図的な犯行かは不明
警察当局も男が暴走した動機については明らかにしていない。男は現在拘束されているが、警察は「意図的な犯行」という言い方は控えている。
しかし、複数の報道によると、少なくとも目撃者の1人は、運転していた男が、意図的に歩行者を狙っていたと話しているようだ。トロント警察のピーター・ユアン副部長は、被害者の数を報道陣に伝えた後、「これは非常に長い捜査になる」と話した。
ラフル・グーデール公安担当相は記者会見で、「現在のところ、これ以上何の情報も確定できないという捜査段階にある。警察は当然、動機も含めて何が起きたか、なぜ起きたのか、について全力を挙げて捜査している」と話した。。
ロイターは現場で、少なくとも2体のシートをかけられた遺体を確認している。サニーブロック・ヘルス・サービスセンターによると、少なくとも5人が依然重体だという。
CBCが放送した、現場近くにいた人が撮影した映像では、容疑者の男は警察が拘束しようとすると、「殺せ」と叫びながら、特定できない物体を警察に向けていた。さらにこの映像の後半では、同一人物だと思われる男が、地面にうつ伏せとなり、手錠をはめられていた。
引っ越し会社であるライダーのスポークスウーマン、クラウディア・パンフィルは、同社のワゴン車が使われていたことを確認した上で、同社は警察当局に全面協力していると語った。