グーグルの「GDPR対策」は、何が問題なのか パブリッシャーが不満を募らせるワケ

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そのため、プレミアムなパブリッシャーは、彼ら自身が有するダイレクトで信頼性の高い消費者との関係性のおかげで、ほかを寄せ付けない強い立ち位置を確保できる」と、パブリッシャーの業界団体であるデジタルコンテンツ・ネクストでCEOを務めるジェーソン・キント氏は語る。

「グーグルやグループ・エムの、バカげていて取ってつけたような提案は、彼ら自身のビジネスモデルを守ろうとした苦しまぎれの策としか思えない」とキント氏は語る。「業界や社会で実際に何が起こっているのかに目を向けて、オーディエンスや愛すべきメディアに敬意を払うような場所に移るときがきている」。

データの管理権限

グーグルのスタンスに対して、法律事務所のフランクフルト・カーニット・クライン&セルツがDCNの依頼のもと行った法的分析によると、GDPR合意への高い障壁をパブリッシャーにそっくりそのまま押しつけるというグーグルのアプローチによって、パブリッシャーは「見捨てられたも同然」の状態だという。

「グーグルはときどき、管理者として機能する場合もあるというのはもちろんある。だからといって、パブリッシャーからかき集めた個人情報の使い道に関する決断を、グーグルが一方的に下す権利がある、というのは言語道断だ。そのデータの管理権限は基本的にはパブリッシャーにあるべきだ。そしておそらくもっと重要なことは、パブリッシャーが消費者と直接的な関係性を持っている、ということだ」と、その分析報告には書かれている。

グーグルは、ユーザーとパブリッシャーの関係性を邪魔する意図はない、と語っている。「グーグルは、グーグルの広告サービスを活用しているパブリッシャーや広告主に対しては、すでに既存のEU圏内の法律に従ってエンドユーザーの同意を得るように要求している」と、ヨーロッパ、中東とアジアのパートナシップ部門を率いるカルロ・ダサロ・ビオンド氏は声明で明らかにしている。

「だが、GDPRの要求事項はさらに詳細に渡っている。私たちは、パブリッシャーとユーザーのあいだに立とうとは思っていない。これこそが、私たちがパートナーに対して、彼らのWebサイトでグーグルのサービスを活用するにあたっては、彼ら自身がユーザーの同意を得てほしいと考えている理由だ」

Jessica Davies(原文 / 訳:Conyac)

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DIGIDAY[日本版]編集部

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