また目を合わせない学生は自信が無いように見える。こういう学生は話もうまくない。
ただ、人事のコメントを読むと、怒っているのではなく、心配しているようにも思える。そして「もっと自信を持って話してくれたらいいのに」と考えているようだ。一方、人事が嫌うのは、根拠のない自信だ。たくさんのコメントがあり、多くの人事が自分勝手な振る舞いを嫌っている。
TPOは「時と場と状況(場合)」という意味だが、TPOをわきまえない学生はかなりいるようだ。説明会や面接が終わっても居座る学生は、人事に悪い印象を与えている。
売り込み意識の強い学生への印象はよくない
人事コメントを読みながら、大人の振る舞いができない学生を観察してきたが、こういう若者の本質を”メタ認知”という言葉で説明するコメントがあった。
”メタ認知”とは「高次な認知」と訳され、自分の行動を客観的に認知する能力を指している。メタ認知が備わっていれば、相手との距離感を適正に図ることができるといわれている。
相手との距離については「パーソナルスペース」という研究があり、親しい間柄(恋人、家族)なら「密接距離(0~45cm)」、親しい間柄(友だち)なら「個体距離(45~120cm)、そして商談などでは「社会距離(1.2~3.5m)」の距離を取る。
やけに馴れ馴れしく話しかける人もいるのは、メタ認知がまだ身についておらず、適切な距離がわからないからもしれない。社会人になると相手との距離感の取り方をもっと考える必要が出てくる。
適正な距離感覚で話しているのかどうかは、自分ではわからない。キャリアセンターで模擬面接を練習するとき、距離や視線についても指導してもらうといいだろう。
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