採用担当者の印象を悪くする就活生の特徴 距離が近い、売り込み過ぎ、ライフ重視はNO!

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また目を合わせない学生は自信が無いように見える。こういう学生は話もうまくない。

「面接において、自分の言葉で伝えることのできない学生がおり、印象的でした」(300人以下、メーカー)

ただ、人事のコメントを読むと、怒っているのではなく、心配しているようにも思える。そして「もっと自信を持って話してくれたらいいのに」と考えているようだ。一方、人事が嫌うのは、根拠のない自信だ。たくさんのコメントがあり、多くの人事が自分勝手な振る舞いを嫌っている。

「優秀な学生は謙虚な学生が多いのに反して、中身のない話を自信満々に語る学生がいた」(300人以下、サービス)
「周りの学生に配慮せず、自分の聞きたいことだけを次々と質問する学生がいました」(301~1000人、サービス)
「売り込み意識が強く、根拠のない自信に満ち溢れている学生」(300人以下、情報・通信)

TPOは「時と場と状況(場合)」という意味だが、TPOをわきまえない学生はかなりいるようだ。説明会や面接が終わっても居座る学生は、人事に悪い印象を与えている。

売り込み意識の強い学生への印象はよくない

「会社説明会中の質疑応答時間にはまったく質問がなかったにもかかわらず、説明会終了後にいくつも質問をしてくる学生。説明会中の質疑が活発で時間が足りなくなった場合なら、終了後でも喜んで対応するが、そうでない質問者に対しては『自分の都合で相手を拘束している』という想像もできないのか、と悪い印象しか残らない」(300人以下、商社・流通)
「控え室で、自分の面接が終わったら帰るよう促しても、その場に居続け、一方的に自分の話をしていた」(300人以下、金融)

人事コメントを読みながら、大人の振る舞いができない学生を観察してきたが、こういう若者の本質を”メタ認知”という言葉で説明するコメントがあった。

「社会性が低い、メタ認知ができない学生。特に対人面で、人と話すときの物理的な距離感がわからなかったり、絶対に目線を逸らさなかったり、圧が強すぎる」(301~1000人、メーカー)

”メタ認知”とは「高次な認知」と訳され、自分の行動を客観的に認知する能力を指している。メタ認知が備わっていれば、相手との距離感を適正に図ることができるといわれている。​​​​​​​​​​

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相手との距離については「パーソナルスペース」という研究があり、親しい間柄(恋人、家族)なら「密接距離(0~45cm)」、親しい間柄(友だち)なら「個体距離(45~120cm)、そして商談などでは「社会距離(1.2~3.5m)」の距離を取る。

やけに馴れ馴れしく話しかける人もいるのは、メタ認知がまだ身についておらず、適切な距離がわからないからもしれない。社会人になると相手との距離感の取り方をもっと考える必要が出てくる。

適正な距離感覚で話しているのかどうかは、自分ではわからない。キャリアセンターで模擬面接を練習するとき、距離や視線についても指導してもらうといいだろう。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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