「死んでいる会社」に足りない4つの新陳代謝 「赤字事業、ムダを放置…」御社は大丈夫?

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「新陳代謝」が滞っている会社はあまりにも多い(写真:DNY59/iStock)
経営において本質的に大事なことは、たったひとつ。それは、会社が「生きている」ことである。
『現場力を鍛える』『見える化』など数多くの著作があり、経営コンサルタントとして100社を超える経営に関与してきた遠藤功氏は、「30年間の結論」として、会社や組織は「見た目の数字や業績」より、本質において「生きている」か「死んでいる」が重要だという。
30年の集大成として『生きている会社、死んでいる会社――「創造的新陳代謝」を生み出す10の基本原則』を上梓した遠藤氏に、「生きている会社」「死んでいる会社」を分ける致命的な「新陳代謝の有無」について解説してもらう。

新しいものを生み出すだけが戦略ではない

30年の長きにわたって、経営コンサルタントという仕事をやってきた。100社以上の会社と濃密なお付き合いをし、ここ10年近くは複数の会社の社外取締役、社外監査役としても経営に関与してきた。その経験を通して確信して言えることがひとつある。それは「会社は生きていなければならない」ということだ。

『生きている会社、死んでいる会社 』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

会社は生きてさえいれば、目の前に困難が待ち受けていても、未来を切り開いていくことができる。挑戦し続け、実践にこだわり、創造に燃え、適切な「代謝」を行っている会社を「生きている会社」と私は呼んでいる。「挑戦→実践→創造→代謝」の“いい循環”が回っているのが「生きている会社」の特徴だ。

一方で、見た目の「数字」や「業績」がよくても、いざ内情を見ると、守りに終始し、管理に走り、停滞に沈んでいる会社は、実際にはあまりに多い。そういう「管理→抑制→停滞→閉塞」の“悪い循環”に陥っている会社を「死んでいる会社」と私は呼んでいる。

「生きている会社」と「死んでいる会社」を分ける差はいくつかあるが、その中でも決定的に重要なのが「代謝の有無」である。「生きている会社」ほど「何を捨てるか」「何をやめるか」「何を入れ替えるか」の「代謝戦略」を明確にし、新陳代謝を適時、適切に行っている。

会社が創造を継続的に行うためには「新陳代謝」が不可欠だ。何も捨てずに、何もやめずに、何も諦めずに新しいものを生み出すことはできない。「創造」と「代謝」はコインの裏表であり、つねに循環すべきものである。「代謝なくして創造なし」だと私は確信している。

では、会社に必要な「新陳代謝」とは、いったいどのようなものか。ここでは、「死んでいる会社」に足りない、4つの新陳代謝を紹介したい。

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