「アベマTV」がゴルフ中継に乗り出した狙い ネットで生中継の画期的な試みに火が着くか

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最近では生中継も多くなってきているとはいえ、まだまだ録画が多い。かつては優勝者がわからないまま録画中継を見られたが、いまはネットニュースがいち早く優勝者を速報するので、優勝者がわかった上でテレビ観戦になる。

スポーツ中継は、生中継でこそ感情移入できるし、応援のし甲斐もある。2月の平昌冬季オリンピックであれだけカーリングが盛り上がったのも、ルールはよくわからないけれども、生中継で解説に耳を傾けながら一喜一憂して多くの人が見守ったからであり、結果がわからなかったからだ。「もぐもぐタイム」や「そだねー」が話題になったのも、生の声が聞こえてきたからでもある。

これまでもインターネットで1番ホールをずっと映していることや、大会個々でネット中継をすることはあったが、これは地上波の放送を邪魔しないという制限があった。今度は、インターネット中継のみなので、自由に映像を作れることになる。

選手を知ってもらうための演出

討論会に出席したAbemaTVの古川雄太編成スポーツ局部長は「中継ホールは1番、10番など3ホールぐらいになるが、プラス優勝争いなどに密着カメラを入れて、生の真剣勝負を伝えたい」と話した。

ただ、映し出されるのは、下部ツアーなので顔も経歴もわからないような選手ばかりなので、大丈夫だろうか。

「その人の特徴や人柄などを事前に取材しておいて、ゴルフや人となりを知ってもらうために、テロップ展開したい」という。また、双方向性も生かし、コメント機能をつけて、視聴者同士でやり取りして楽しめるようにもする。また、ゴルフをやっていない人や、始めたばかりの人のための視点も取り入れていくという。

これまでのテレビ中継では優勝争いは別として、それ以外は顔も経歴もある程度わかっている有名選手だけ追いかけるのがほとんどだった。「知っている選手」を見せるのではなく、「選手を知ってもらうために」見せるというのも斬新ではある。ほとんど顔を映してもらえないレギュラーツアーの大半の選手より、AbemaTVツアーの選手のほうがみんな知っている、という状況にもなりかねない。

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