DeNA筒香「球界の変わらない体質」にモノ申す 子供の「野球離れ」は大人が作り出した必然だ

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「野球の競技人口の減少が今、問題になっていますが、単に競技人口を増やすだけでなく、本当に子供たちのことを考えることが大事ではないかと思っています。何かしら野球の縁があってメディアの皆さんも、ここに来ておられます。僕も勇気をもってトライしていくし、(メディアも)未来の野球界のこと、子供たちのためを思って情報発信してほしいと思います」

子供達と笑顔でタッチする筒香選手(筆者撮影)

この後、メディアの質疑応答があったが、筒香は規制の存在についてふれ、「プロ野球界は、フランチャイズなどいろんな規制がありますが、本当に子供たちのためを考えれば必要でない規制もあるのではないか」と指摘。その上で「勇気をもってやってきたい」と語った。

危機感は広がっていない

さらに、「球団の垣根を越えて現役の野球選手にも、そうした認識が広がってほしい」と語った。現役選手には「現状、危機感はあまり広がっていない、『あ、減ってるなあ』という程度で広がっていない」とのことだった。

筒香は、「この取り組みは堺ビッグボーイズの部員数が増えることを目指してはいない」とはっきり語った。この点は、堺ビッグボーイズの瀬野竜之介代表も明言していたが、そうではなくて、野球を愛する子供たちのためにメッセージを発信したということだ。

記者から現役選手がモノを言うリスクについて質問があった。

筒香は、「人間は前例のないことを嫌います。(2015年オフに)ウィンターリーグに行くときも、いろんな人に反対されましたが、僕が翌年活躍したら、それからは、何も言われなくなくなりました。むしろウィンターリーグ行けと言う人が増えました。少しの周りの声におびえる音もなく、必要なことはどんどんやっていきたい」と語った。

前例がない、大胆なメッセージだ。日本を代表するスラッガーのこの言葉は、波紋を広げていくはずだ。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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