DeNA筒香を輩出「堺ビッグボーイズ」の挑戦

子どもたちの未来のために少年野球を変える

野球イベント終了時に、子どもたちと集合写真を撮った筒香嘉智選手(筆者撮影)

1月14日、大阪、堺市の野球イベントで横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智が発したメッセージ『DeNA筒香「球界の変わらない体質」にモノ申す』(1月16日配信)は、大きな反響を呼んだ。現役のスター選手が、日本の「野球離れ」に警鐘を鳴らし、選手の健康を軽視した指導や、主体性を損なう指導の問題点を厳しく指摘したのだ。

筒香嘉智が勇気をふるってこの発言をしたのは、彼もOBである大阪府の少年野球チーム、堺ビッグボーイズの思いに共感したからだ。

ボーイズリーグ役員に具体的提案

1月14日にメッセージを発信した筒香は、翌日、大阪にある日本少年野球連盟 (ボーイズリーグ)の本部を訪れ、会長、理事など役員に、少年野球改革の必要性を訴えた。

筒香とともにボーイズリーグの本部を訪問したのは、堺ビッグボーイズ代表の瀬野竜之介、コーチの阪長友仁、そしてスポーツ医として長年、野球少年のケアを続けてきた医師の古島弘三らだ。 

この連載の一覧はこちら

自主トレーニング中の筒香は、途中で退席したが、冒頭、前日と同じく少年野球の危機を強く訴えた。その後、少年野球の現状と改善策について、それぞれの分野からの説明があった。

瀬野は言う。

「実は昨年も筒香選手はボーイズリーグ本部を訪問し、ボーイズOBとしての挨拶と寄付をしています。私が今年は具体的な改革の必要性を訴えたいと話したら、筒香選手は自分も同席すると言ったんです」

反応はどうだったのか?

「ボーイズの会長をはじめ、役員の方々も、聞く耳を持って聞かなければ、このままではいけないという問題意識は強く持っておられます。とても熱心に耳を傾けていただきました。何かをスタートさせようという雰囲気を感じました」

ここで簡単に、日本の少年野球の歴史について振り返ろう。戦前から、10代前半の子どもによる少年野球は盛んだった。大正中期に軟式球が発明されると、全国大会も開かれるようになる。南海の監督・鶴岡一人や、初代ミスタータイガース藤村富美男などは、小学生の頃から全国にその名が知られていた。戦後になると、アメリカからリトルリーグがもたらされる。少年ながら硬式球を使用した野球だ。ただしイニング数が制限され、ルールも大人の野球とは違う部分があった。

次ページ日本の少年野球の歩み
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
トレンドライブラリーAD
人気の動画
東芝、会社「3分割」に残る懸念
東芝、会社「3分割」に残る懸念
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
メタバース革命が始まる<br>全解明 暗号資産&NFT

不正流出事件から4年。復活不可能に見えたビットコイン相場は米国主導で活況を取り戻しました。暗号資産を使ったNFTの購入、そしてNFT取引が広がるメタバースにもビジネスの機会が広がっています。日本は暗号資産とどう向き合うのでしょうか。

東洋経済education×ICT